研究課題
基盤研究(C)
本研究は第二次世界大戦終了後の1945年12月~1949年1月に中国で実施された国民政府によるBC級戦犯裁判のうち、特に研究の遅れている中国東北部(旧満洲国)、華北での裁判を中心にその実態解明を目指すものである。戦勝国となった中国は、国民政府が戦争犯罪処理委員会を設置して戦犯裁判の準備を進め、北京、上海、南京、台北などの10都市に法廷を開設し、最終的に866名のBC級戦犯を裁いた。従来の研究において、これらの裁判は戦犯の選定、法廷での審議等に多くの問題があったとされるが、本研究では、近年、中国で公刊されたBC級戦犯関係の資料を中心に、未公刊の資料も利用してBC級戦犯裁判の実態を明らかにする。