研究課題
基盤研究(C)
これまでの申請者の研究により、アメリカ合衆国で展開された公民権運動にユダヤ人の若者や改革派ラビ(聖職者)が献身的に参加していた事実、また、公民権運動とユダヤ系労働運動が連関していることが確認された。アメリカ・ユダヤ人は20世紀初頭から衣料系労組の中心をなしていたが、ボイコット(不買運動、不乗車運動)やデモ行進・座り込みなど「街頭の公民権運動」で求められる統制の取れた行動には、確かに、労働運動における「直接行動」と親和性がある。そこで本研究では、ユダヤ人の公民権運動への参加における労働運動の関わりを探り、労働者を含む文字通りの「皆」「普通の人々」が運動の担い手であったことを描きたい。