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現代史における「歴史否定」の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K00910
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
研究機関学習院女子大学

研究代表者

武井 彩佳  学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (40409579)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード歴史否定 / ホロコースト / ジェノサイド / 西洋史 / 現代史
研究開始時の研究の概要

本研究は、20世紀における歴史否定(negation/disavowal/denial)の事例の比較研究である。西洋現代史における国家や為政者などによる「上からの」の歴史否認の事例を収集し、史実の否認がどのように社会を変え、一種の社会的現実を形成して人々の歴史認識に影響し、最終的にある程度許容されるに至るのか、その構造を比較を通して明らかにする。本研究は将来的に海外の研究者も参加する大規模な「<歴史否定>の歴史」の共同研究を実施するための準備的研究であり、共同研究の開始に向けて歴史否定を解釈するための枠組みの設定を試みる。

研究実績の概要

本研究は西洋現代史における国家や為政者などによる「上からの」の歴史否定・否認の事例を収集し、史実の否認がどのように社会を変え、一種の社会的現実を形成して人々の歴史認識に影響し、最終的にある程度許容されるに至るのか、その構造を比較を通して明らかにすることを目的とする。
本年度は、歴史否定の事例に関する第二次文献の収集が中心となった。中でもルワンダ虐殺に関する歴史否定を禁止する法の運用などについて、ルワンダの専門家と意見交換を行いながら、来年度以降に予定する現地訪問によるリサーチの準備を進めた。ルワンダでは1990年代のジェノサイド以降、その歴史を博物館など公的な空間で可視化し、同時に犯罪人をコミュニティの中で裁き、同時にリハビリさせて社会に戻すガチャチャ法廷などでの実践が知られている。一方で、政府の見解と一致しない言説をジェノサイド・イデオロギー法で規制の対象とし、これに歴史解釈も含まれる点に注目している。ジェノサイドを記憶するという大義の下でなされる歴史の歪曲を、歴史研究はどのように位置づけることができるかという問いを立て、分析を進めている。懸念/疑念が払拭できない政策を支える手段の一つとして、歴史が利用され、さらにそれが過去からの教訓の継承といった名目でなされることの問題性について整理している。
具体的に論文を執筆するような段階にはまだ至っていないが、歴史の否認や偽史などをテーマとする2024年秋の歴史科学協議会の大会で報告する予定となっており、その準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度はミュンヘン大学のMichael Brenner氏を招聘し、歴史否定の国際比較研究のキックオフを目的とした研究会を開く予定であったが、当方とBrenner氏のスケジュールが合わず、来日がかなわなかった。また自身が大学の役職のため学務に多大な時間を取られる状態が続いたため、全般的に遅延した。

今後の研究の推進方策

来年度は、まずルワンダ虐殺に関連する歴史の提示のされ方を、現地の博物館等を訪問し、関係者にインタビューすることで明らかにしていく予定である。また、本年度は実現しなかったBrenner氏の来日に向けた調整を行う。時期は、2025年4~5月を予定している。同時に、歴史否認の比較研究が必要とされるという問題提起を学会報告などを通じて行い、認識の共有を図る。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 「歴史否認」の政治・社会構造2024

    • 著者名/発表者名
      武井彩佳
    • 学会等名
      歴史科学協議会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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