研究課題
基盤研究(C)
本研究は19世紀末から20世紀前半のオーストリアにおける売春市場の分析を通して、東中欧における人種・階級・ナショナリティを通じた包摂と排除のメカニズムを明らかにすることにある。この時期、売春市場は急速にグローバル化が進行したが、第一次世界大戦後には新たな国境線と管理様式のもと分断され縮小した。本研究は、とりわけジェンダー/セクシュアリティの局面での、東中欧における人種主義的ナショナリズムとグローバルな人種主義との関係に着目し、この市場の史的変容を分析する。