• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

砂丘遺跡からみる長期的環境変動と人間活動の関係史

研究課題

研究課題/領域番号 23K00930
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分03050:考古学関連
研究機関鳥取大学

研究代表者

高田 健一  鳥取大学, 地域学部, 教授 (70403368)

研究分担者 浜田 竜彦  明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (20840143)
菅森 義晃  鳥取大学, 農学部, 講師 (10587356)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2027年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード砂丘遺跡 / 環境変動 / 山陰地方 / long term history / 人と自然の関係史
研究開始時の研究の概要

海岸砂丘の発達は,河川による土砂運搬過程(流域流砂系)や海水準変動などによる陸域の堆積環境の変化に大きく左右される。流域流砂系の末端に位置する海岸砂丘は,長期間にわたる流域の堆積プロセスを記録し続けているため,環境変動のものさしの役割を果たす。
したがって,海岸砂丘に立地する遺跡は,人間活動と環境変動の相互関係を追究するのに極めて好適な考古資料である。山陰沿岸部に豊富にみられる砂丘遺跡出土資料の分析によって,地域における人間活動と環境変動を一体的に把握する編年を作成し,環境利用や環境への社会的適応に関する長期的歴史を明らかにする。

研究実績の概要

2023年度は,本研究の要である鳥取市直浪遺跡出土遺物の資料化作業を中心に行った。1955年の調査資料で鳥取県立博物館に収蔵された遺物の資料化は9割程度進捗した。また,1967年の調査資料で帝塚山大学旧蔵資料については,概ね5割の進捗率である。出土した石器の石材分析の重要性に気付いたため,新たに菅森義晃を分担研究者に加え,石器石材の同定を進めるとともに,軽石製石器の産地分析を試みている。
砂丘遺跡の分布調査については,適宜実施し,鳥取砂丘内で多量の縄文土器の散布地を発見した。予備的な踏査で採集した遺物を検討したところ,縄文時代中期中葉から後葉の時期に居住域が存在している可能性が考えられた。採集した炭化物付着土器片の一部について,年代測定,炭素窒素同位体分析などを実施した。詳しくは,2024年4月に実施する予定の詳細分布調査を踏まえて評価を行いたい。
この他には,参照すべき文献の入手と読み込み,関連遺跡に関する発掘調査報告書等の検討を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

過去の出土品整理については,順調に実施できている。石器石材の同定や軽石の火山灰分析は,適切な研究分担者の協力を得て進めているほか,必要な自然科学分析も問題なく実施している。
分布踏査に関しては,天候不順に見舞われて実施できなかったところもあるが,様々な協力者のおかげで,新たな散布地の確認ができた箇所もあり,概ね順調と言える。ただし,近年海岸部の空き地にはメガソーラー施設が急増しており,踏査不能になる懸念がある。

今後の研究の推進方策

直浪遺跡の過去の調査資料については,継続して遺物整理を進める。鳥取県立博物館所蔵資料の研究成果については,『鳥取県立博物館研究報告』に投稿する予定であるが,鳥取県立博物館の改修工事に伴う業務スケジュールの変更によって,掲載は2025年度末になる予定である。
2024年度以降は砂丘遺跡の踏査を実施し,砂丘形成時期の考古学的検討を進めるほか,近現代の砂丘利用についても文献の検討を始めていく予定である。鳥取砂丘が陸軍演習地として利用されていたことを直接的に物語る銃弾・砲弾の採集については,金属探知機の使用が有効であるが,高価なものも多いため,機種の選定について,先行研究などを踏まえてよく検討したい。
海外の砂丘遺跡に関する文献・研究情報の入手についても継続的に進める。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 鳥取大学所蔵の考古資料(5)鳥取大学・鳥取キャンパスの出土遺物2023

    • 著者名/発表者名
      高田健一
    • 雑誌名

      地域学論集

      巻: 20-2 ページ: 19-30

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 鳥取砂丘出土の銃・砲弾2023

    • 著者名/発表者名
      高田健一
    • 学会等名
      おうちだにアカデミー
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi