研究課題
基盤研究(C)
多様な文化要素が複雑に交錯する接触領域である南部九州に視座をおき、外部世界からの新たな情報に対する地域社会の反応のありかたを検討することが本研究の目的である。南部九州は弥生時代の重要遺跡が未報告のため実態が不明なことが多く、後進地域として認識されがちであった。しかし、近年の資料増加や研究の進展にともない、多様な文化要素や情報に柔軟に対応する開かれた地域であり、日本列島および東アジア世界におよぶ広域交流の結節点として重要な役割を果たす場所であることが判明しつつある。南部九州の弥生社会を日本列島史に位置づけることを目指して、重要遺跡の未報告資料を調査し、南部九州の弥生社会の変化プロセスを提示する。