研究課題
基盤研究(C)
古典的膠について、物理化学的性質、他材料との相互作用、諸用途適性等の体系化を進める。膠は、ゼラチンを主成分として灰分や油脂分等を含む伝統的な高分子複合材料であり、製造方法や性状によって「洋膠」「和膠」「古典的膠」に大別される。このうち一部古典的膠はその特性から、過年度の研究成果が様々な文化財修復においても実際に活用されまた良好な結果が得られている。これらについて、より状況対応性が高くかつ効率に優れる材料の製造方法を探り、さらに持続性のある活用システムの確立を検討する。また膠の代表的応用材料である墨について、諸原料の性状分析等とともに、製造条件が製品の性能等に及ぼす影響の検証を多角的に進める。