研究課題
基盤研究(C)
日本列島では11世紀後半にガラスの生産と流通が復興する。12世紀には北海道や南西諸島といった「日本国」の境界領域にもガラス玉が流入する。しかし、これらの地域で流通したガラス玉の種類や変遷については不明な点が多い。本研究では、「境界領域」におけるガラス玉について、化学組成とその時期変遷を明らかにし、同位体比分析によって産地と流入経路を解明することを目的とする。また、日本ガラス史構築に向けて、申請者がこれまでに蓄積してきた日本列島の中心部で流通したガラス玉の研究成果と併せて、先史から近世までの日本列島で出土するガラス玉の製作技法、化学組成、推定生産地、流入時期についてのデータベース構築を目指す。