西南日本外帯の海岸地域においては、沖合の南海トラフ周辺より陸側に、陸棚外縁活撓曲が海岸線と並走している。この沿岸域を主な調査地域として、地形解析と現地調査を実施し、変動地形の特徴を把握する。現地調査では、国土地理院の電子国土web情報、Highポールカメラ・iPad LiDAR・ドローンを用いた地形計測を行う。これまでは見落とされがちであった、海成段丘面や堆積物の海岸線と直行する方向への変形を明らかにし、南海トラフ周辺の活断層や陸棚外縁活撓曲の活動によって生ずると推定される地殻変動パターンを比較検討する。その研究成果は、地震防災に関しても極めて重要な知見をもたらすと考えられる。
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