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「日常生活」の視点からみた地方都市の近代化に関する社会地理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K01000
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分04020:人文地理学関連
研究機関九州大学

研究代表者

遠城 明雄  九州大学, 人文科学研究院, 教授 (00243866)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードインフラストラクチャ― / 日常生活 / 社会地理学 / 近代化 / 地方都市
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、1920年代以降、日本の地方都市においてこれまで民間や地域住民の共同関係などによって営まれてきた日常生活(身体感覚、行動規範、場所感覚、集団意識、社会関係など)が、新たに導入された物的・社会関係的なインフラストラクチャ―(上下水道、公設市場、町内会、方面委員など)によっていかなる影響を受けたのかを分析することで、日本の近代化の特質や地域的差異(中央と地方)を検討することにある。

研究実績の概要

本研究の目的は、1920年代から30年代にかけて、工業化と都市化が進展した日本の地方都市における日常生活の構造転換を、都市インフラストラクチャーとの関係から分析することで、日本の「近代性」を特質の、「地方」の視点から考察することにある。本年度は主に以下の作業を中心に研究を進めた。
①1920年代の下関市における港湾修築事業と漁港整備及び魚市場移転などの諸問題に関わる資料を収集し、事業をめぐる行政と政治家の動向、また地域住民間の対立の社会・地理的な背景を明らかにした。
②1930年代初の広島市を対象にして、し尿処理の市営事業化の実施の経緯に関する資料の収集と分析を行った。農会側が汲み取り料金の徴収を要求したことで、市会で急遽市営による汲み取りが決定されたこと、市営による汲み取り料金に対して、一部の衛生組合などから値下げの要望が出されたこと、混乱に乗じて汲み取りを行う民間業者が出現したこと、市営事業化をめぐる住民の対応が地域ごとに異なっていたことなどを明らかにした。
③社会地理学研究とインフラストラクチャー研究について、その分析枠組みや手法の検討を行った。前者に関しては、フランスの社会地理学の先行研究を検討し、インフラストラクチャ―の建設をめぐる地域住民間の対立や地域開発をめぐる紛争に関わる研究の分析視点や方法などを整理した。また後者に関しては都市政治生態学研究についてその新たな展開の可能性と問題点などを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和5年度下半期に学内業務が増加したため、資料・フィールド調査に出かける時間が十分に取れなかったことから、当初予定していた研究計画からやや遅れている。一方で、学内で行うことのできる社会地理学やインフラストラクチャーに関する先行研究の検討については、予定通り進んでいる。

今後の研究の推進方策

資料・フィールド調査について、できる限り進める予定である。調査が計画通り進まない場合、すでに収集済の資料の再検討のほか、社会・政治地理学やインフラ研究の研究動向の検討をより深く行うなどの対応策も考えている。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ルネ・ロッシュフォールについて―「労働の地理学」―2024

    • 著者名/発表者名
      遠城明雄
    • 雑誌名

      史淵

      巻: 161

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] On the idea of ocean and land in the works of Paul Vidal de la Blache2023

    • 著者名/発表者名
      Akio ONJO
    • 学会等名
      IGU Thematic Conference, Milano.
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] ルネ・ロッシュフォール再考2023

    • 著者名/発表者名
      遠城明雄
    • 学会等名
      人文地理学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 新修福岡市史 資料編近現代3 モダン都市への変貌2024

    • 著者名/発表者名
      福岡市史編集委員会(責任編集:遠城明雄・日比野利信)
    • 総ページ数
      697
    • 出版者
      福岡市
    • ISBN
      9784907395186
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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