研究課題/領域番号 |
23K01008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
桐村 喬 京都産業大学, 文化学部, 准教授 (70584077)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | DSM(数値表層モデル) / 3次元 / 建物高さ / 街区 / 大都市圏 / 居住分化 / 空中写真 / 京阪神大都市圏 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、空中写真からDSM(数値表層モデル)を作成し、3次元的な視点からの都市空間の分析を可能にする。さらに、国勢調査に基づく居住者特性の統計データと重ね合わせて、高度成長期以降の日本の大都市圏における、居住分化の変容過程に対する都市空間の立体化の影響を明らかにする。3次元的な視点で都市空間を捉えることで、高層マンション主体へと変化してきた、戦後の住宅に関する都市景観の変化を、大都市圏における居住分化の変容のメカニズムに組み入れて考えることができる。
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研究実績の概要 |
これまでの都市地理学的研究の多くは、都市空間を2次元的な視点から捉え、立体的な変化には十分に注意を払ってこなかったが、本研究では空中写真からDSMを作成し、3次元的な視点からの都市空間の分析を可能にする。さらに、国勢調査に基づく居住者特性の統計データと重ね合わせて、高度成長期以降の日本の大都市圏における、居住分化の変容過程に対する都市空間の立体化の影響を明らかにする。3次元的な視点で都市空間を捉えることで、高層マンション主体へと変化してきた、戦後の住宅に関する都市景観の変化を、大都市圏における居住分化の変容のメカニズムに組み入れて考えることができる。 本研究では、研究目的の達成のために、3つの作業課題を設定し、2023年度は、フォトグラメトリを行うためのPCを購入し、最初の作業課題である、1kmメッシュ別の建物の高さデータの作成に主に取り組んだ。2023年の地理情報システム学会学術研究発表大会では、街区別の平均高さを求める方法について発表し、論文として成果を公表した。また、京都市の都心部を事例として、1946年から2020年までの建物高さの変化について分析し、都心部の都市空間が立体化する過程を明らかにし、人文地理学会都市圏研究部会において発表した。加えて、2024年1月の能登半島地震を受け、被災前後の空中写真から作成した建物高さデータを利用し、七尾市中心部における建物被害の状況を明らかにすることを試み、2024年日本地理学会春季学術大会において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者の所属機関の異動に伴って、想定よりもエフォートを割くことができなかったものの、空中写真の購入とDSMの作成、それを利用した分析手法の開発といった作業は十分に行うことができ、おおむね順調に進展していると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、研究対象地域についての空中写真等を購入し、建物高さの変化の分析を行うとともに、国勢調査など、関連する統計データと重ね合わせた分析を進める。また、2023年度の研究成果の論文化も積極的に進めていく予定である。なお、研究代表者の所属機関の異動(三重県から京都府へ)に伴い、大阪市から神戸市にかけての地域を中心とした従来の研究対象地域に、京都市およびその周辺地域を加えることとし、それによって、個々の作業課題を遂行しやすくする。
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