研究課題/領域番号 |
23K01010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04020:人文地理学関連
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研究機関 | 西南学院大学 |
研究代表者 |
藤川 昇悟 西南学院大学, 商学部, 教授 (50411682)
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研究分担者 |
宮町 良広 大分大学, 経済学部, 教授 (50219804)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | グローバル生産システム / 地方経済 / 自動車産業 / 世界経済の分断化 / EV / グローバルバリューチェーン |
研究開始時の研究の概要 |
日本の主導産業である自動車産業は、現在「EVシフト」と「世界経済の分断」という大きな環境変化に直面している。 ところで英語圏の経済地理学では、多国籍企業が国民経済・地域経済に与える影響を検討する「グローバル生産システム論」に注目が集まっている。 本研究の目的は、理論的にはグローバル生産ネットワーク論を活用・修正しつつ、九州地域の自動車産業集積を調査することで、地方経済が環境変化に対応しつつ、グローバル生産ネットワークとの接続を自らの持続的な発展へ転換していくための諸条件を明らかにすることである。政策論的には、補助金による企業誘致に留まらない「地方創生」策に新たな視点を提供することである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、九州地方の自動車産業集積をフィールドとして、グローバル生産ネットワーク論を用いて地方経済の持続的な発展の可能性を検討すること、そして実証研究のツールとしてグローバル生産ネットワーク論を「進化」させることにある。。そのため、以下の4つの作業を計画している。第1に、グローバル生産ネットワーク論の最新の議論の批判的な検討である。第2に工場立地や部品貿易に関するデータベースの構築である。そして第3にインタビュー調査を通した自動車関連企業の動向把握、最後にGPN論の批判的な検討を通した、その再構築の実施を計画している。 今年度は第1と第2の作業を実施した。 第1の作業に関しては、グローバル生産ネットワーク論に関して、GPN2.0の第一人者であるHenry wai-chung Yeungの著作Theory and Explanation in Geagraphyなどをはじめ、外国語文献を中心に既存資料の収集と整理を行ったところ、同理論の発展が継続していることを確認した。 第2の作業について、地方における自動車産業の発展に関して、マークラインズ社の情報プラットフォームを利用して、九州地方に立地する部品企業に関わる情報の収集と整理を行い、九州地方における自動車関連企業のデータベース(立地、創立年・進出年、生産品目、主な納入先など)の作成を実施した。また、このデータベースを用いて基本的な地図を作成、自動車産業の地理に関する分析も実施し、九州地方の自動車産業集積が、関東や東海に続く、日本第3のクラスターとして順調に成長していることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、グローバル生産ネットワーク論に関する既存資料の収集と整理、フィールドである九州地方における自動車関連企業のデータベース(立地、創立年・進出年、生産品目、主な納入先など)の構築を実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に実施した作業、グローバル生産ネットワーク論に関する既存資料の収集と整理、フィールドである九州地方における自動車関連企業のデータベース(立地、創立年・進出年、生産品目、主な納入先など)の構築による研究成果を一部公表するとともに、2025年度に本格的に計画しているインタビュー調査の準備を進めたい。
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