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移動する釣り漁民集団による海域ネットワークの歴史と変遷の解明と文化資源化

研究課題

研究課題/領域番号 23K01028
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分04030:文化人類学および民俗学関連
研究機関徳島県立博物館

研究代表者

磯本 宏紀  徳島県立博物館, その他部局等, 専門学芸員 (50372230)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード漁民 / 海域ネットワーク / 移動 / 技術伝播 / 文化資源 / 紀伊水道 / 釣り漁民
研究開始時の研究の概要

本研究は、次の2点に関する調査研究及び実践活動を進める。
1)海域ネットワークの歴史と変遷の解明
①徳島県鳴門市出身漁民らを中心にした海域ネットワークの調査 ②瀬戸内海、紀伊水道、玄海灘等の釣り、延縄による出漁漁民を中心にした漁業技術とネットワークの調査 ③テグス製作技術の復元、食文化調査
2)博物館等の機関連携による文化資源化

研究実績の概要

本研究では、西日本沿海部を中心とした瀬戸内海、紀伊水道、九州北部から展開した漁民らによる海域ネットワークの歴史と変遷の解明を目的とし、その成果にもとづき、展示や教育普及活動を実施することで公表するとともに、同様の目的をもつ機関との連携と情報共有を進展させることを目指している。
令和5年度は、おもに徳島県鳴門市瀬戸町堂浦、兵庫県南あわじ市沼島の漁民の移動及び技術伝播に関する調査を進めた。また、彼らの移動先のひとつであった宮城県、岩手県南部の沿岸域において資料調査を進め、近代期の漁民の移動の把握と資料調査を行った。
堂浦では、漁民の移動の現在の生業に関する聞き取り調査を、沼島では近代漁業史料の調査及び撮影を行った。とくに沼島での調査においては、兵庫県立歴史博物館との共同調査により史料調査及び撮影を進めた。成果の電子化、アーカイブズ化について検討した。これらの調査により、紀伊水道及び瀬戸内海東部で移動しながら漁業を展開した堂浦、沼島という近隣に位置する漁民でありながら、それぞれが異なる、定期的、継続的な移動先を紀伊水道沿岸域の各地に確保していたことがわかってきた。沼島での史料撮影は継続して進め、さらに史料を検討する必要がある。また、堂浦漁民の遠方の移動先である岩手県陸前高田市では、近代期に徳島県鳴門から来訪し、一本釣り技術と漁具を伝播させたことを裏付ける資料を確認した。さらに、東北の太平洋岸での調査を展開する可能性がある。
以上の調査を進めながら、既存のデータをもとに学会発表や招請講演を行った。また、論文により成果の一部を公表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画した調査の一部について実施し、一定の成果を得ている。
次年度以降の調査への展開の見通しが立っていて、さらに同様の調査を展開していく予定である。

今後の研究の推進方策

当初の計画にもとづき、調査を進めていく予定である。
調査地及び連携先として、次年度は西日本では愛媛県及び大分県の調査地での調査を、東北地方では、引き続き宮城県、岩手県での調査を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] 大規模漁業の漁業者による移動の超世代的継承―以西底曳網漁業と徳島県南部出身者―2023

    • 著者名/発表者名
      磯本宏紀
    • 雑誌名

      日本民俗学

      巻: 315 ページ: 1-22

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「鳴門の渦潮」調査研究プロジェクトの活動からその社会的意義を問う2023

    • 著者名/発表者名
      磯本宏紀
    • 雑誌名

      LINK

      巻: 15 ページ: 98-102

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] イワシ網漁により朝鮮へ出漁した瀬戸内海漁民とその影響2024

    • 著者名/発表者名
      磯本宏紀
    • 学会等名
      台湾国立歴史博物館フォーラム「黒潮がつなぐ台・日・韓:漁業文化の対話」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 日本のヘルメット潜水漁の歴史―潜水器漁業の展開と漁業経営の継承―2023

    • 著者名/発表者名
      磯本宏紀
    • 学会等名
      日本社会医学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 釣り漁師の相互移動ネットワークの検討―紀伊水道の一本釣り漁師の移動―2023

    • 著者名/発表者名
      磯本宏紀
    • 学会等名
      日本民俗学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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