研究課題/領域番号 |
23K01086
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05020:公法学関連
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
大西 楠テア 専修大学, 法学部, 教授 (70451763)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 地方自治 / 国際化 / 外国人住民 / 自治体外交 / グローバル化 / 国際活動 |
研究開始時の研究の概要 |
日本における地方自治体の国際活動の実態調査をすすめるとともに、自治体の国際活動の法的根拠を、比較法の知見を踏まえつつ、理論化する。具体的には、日本における地方自治体の具体的な活動実態の調査を出発点として、それらの活動が持つグローバルな規範やネットワークとの関連、地方自治法上の位置づけ、日本国憲法が想定する国・地方関係との整合性を検証する。そのようにして得られた知見をもとに地方自治体の国際活動の根拠と限界についての理論構築を行う。
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研究実績の概要 |
本年度は自治体の国際活動に関わる日独の文献資料を広く収集し、国際活動の法理論的基礎について検討するとともに、特に「内なる国際化」の問題について焦点を絞って研究発表を行った。 すなわち、研究代表者である大西は2024年2月23‐24日にアウクスブルク大学で開かれた日独シンポジウム「法、文化、法文化における個人主義と集団主義」において、日本の地方自治体における外国人の社会統合施策について報告を行った。また、研究協力者として笠井南芳氏をドイツに招聘し、2024年2月21日にアウクスブルク大学で開かれた日本法セミナー「国籍の機能:グローバル化による国家の役割変化・移民の社会統合を素材として」において「日系ブラジル人移民の社会統合-フランスの移民統合施策と比較して」と題する研究報告を行ってもらった。この報告では日本における外国人の社会統合施策がフランスの移民統合施策との比較において分析され、その後の討論を通じて、日本の地方自治体が行う自治体サービスの多言語化や「やさしい日本語」の活用の意義を再評価した。 この他、地方自治法を専門とするドイツ人研究者との意見交換を行い、デジタル化によって地方自治体の活動の基礎にある「地域性」の重要性に変化が生じる可能性について理論的な検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地方自治体の国際活動の理論化という点では十分な文献資料を収集することができた上、内なる国際化については一定の成果発表を行うことができた。また、ドイツの行政法・地方自治法の専門家との意見交換を通じて自治体の国際化だけではなく、デジタル化も視野に入れた研究が必要であることが明らかになった。新たな検討領域に取り組む必要があるという点で研究成果までには予定よりも時間がかかることが予測されるが、研究が深化しているという意味ではおおむね順調に進展しているといってよい。
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今後の研究の推進方策 |
自治体の国際活動について引き続き事例を収集するとともに、理論化に向けた検討を進める。海外の研究協力者との意見交換を踏まえて、国際化とデジタル化の双方を視野にいれて研究をすすめる。
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