君主制原理の根底にある理論的問題の解明を進めるとともに、君主制原理ならびに人民主権原理にもとづく各国の君主制の比較研究を通じて、現代国家における君主制の諸相を明らかにすることを目指す。 より具体的には、(1)国家権力(主権)をすべて掌握する君主が、自身の権力をみずから制限することが論理的に可能と言えるのか、(2)君主制原理から人民主権原理へのいわば革命的な転換が、憲法自体の定める手続に沿って行われてきた各国の事例をいかに理論的に説明し得るか、(3)人民主権原理にもとづく国家体制において、なお君主が果たすべき役割は何かという問題等を扱っていく。
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