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コモンロー諸国におけるアンダーカバー・オペレーションの法的規律をめぐる比較法研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K01143
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分05050:刑事法学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

宮木 康博  名古屋大学, 法学研究科, 教授 (50453858)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワードアンダーカバーオペレーション / 公正な裁判を受ける権利 / エントラップメント / おとり捜査 / 身分秘匿捜査 / アンダーカバー・オペレーション / コモン・ロー
研究開始時の研究の概要

本研究は、犯罪の組織化・国際化に伴い、その1つの対策としてのアンダーカバー・オペレーションの機能化・国際化が進展していることを踏まえ、コモンロー諸国、とりわけ、オーストラリアおよびカナダにおけるアンダーカバー・オペレーションの機能性と法的規律のバランスに着目しながら、各国の取組みの動向について比較研究を行い、わが国への示唆を得る。

研究実績の概要

コモンロー諸国におけるアンダーカバーオペレーションの法的規律の比較法研究を開始するにあたり、初年度の2023年は、以前の助成期間に公刊したイギリスやアメリカの検討から年月が経過したこともあり、その後のフォローを行った。欧州人権裁判所の判決の影響もあってか、両国においても、公正な裁判を受ける権利への言及も見られはじめており、現状を整理するとともに、今後の展開をフォローすることの必要性を確認できた。今回は、さらに、オーストラリアを比較対象国に据えている。その理由は、世界的にも注目される大掛りなアンダーカバーオペレーションを実施している国であるからである。日本ではオーストラリアの刑事訴訟法の研究は決して活発とはいえないため、文献調査、文献収集に多くの時間を要することになったが、その過程で、この分野におけるオーストラリアの第一人者が、2021年に"Regulating Undercover Law Enforcement: The Australian Experience"を公刊した Southern Cross University教授のBrendon Murphyであることがわかった。彼は、博士課程において、オーストラリアにおける秘密捜査の規制について、法的、政策的、理論的側面に重点を置いて研究を展開しており、博士論文は、2016年にニューサウスウェールズ王立協会から優れた論文として名誉賞を受賞している。もっとも、議論の枠組みが日本法の議論とはかなり異なるため、読解は難航することも少なくないが、ビジョンが見えつつあるところまできている。今後は、他の論文にも手を広げ、わが国の議論への示唆を得るべく、全体像の正確な把握に努めたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

オーストラリアのアンダーカバーオペレーションの法的規律を研究する際の中核的な文献を入手できたことはよかったが、日本法のアプローチとの違いなどから、通常の場合に比して読解に時間を要している。もっとも、並行して進めている他の文献は順調に入手出来ていることから、初年度の目標は概ね実現できていると考えている。

今後の研究の推進方策

読解に難儀している面はあるが、着実に読み進めてオーストラリアの議論を正確に整序するための基軸とすべく、取り組む。一定程度全体像が見えてきたら、他の論文等で肉付けを行い、鮮明化を図る。そのうえで、既に公刊済みのイギリスやアメリカの法的規律の枠組みと照らし合わせて、コモンロー諸国内での比較検討を行う。そして、翌年に行う我が国との比較および示唆を得るための基盤とする。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] おとり捜査における犯罪誘発と公正な裁判を受ける権利―アクベイ判決2023

    • 著者名/発表者名
      宮木康博
    • 雑誌名

      人権判例法

      巻: 7号 ページ: 84-90

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] なぜ、無実の人が罪を認め、犯罪者が罰を免れるのか2024

    • 著者名/発表者名
      ジェド・S・レイコフ訳者:川崎知巳、佐藤由梨、堀田周吾、宮木康博、安井哲章
    • 総ページ数
      229
    • 出版者
      中央公論新社
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 刑事訴訟法判例集2023

    • 著者名/発表者名
      松田 岳士、宮木 康博
    • 総ページ数
      498
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      9784641139633
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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