刑事訴訟法の一分野である「捜査法」については、一定の捜査行為・活動のどの部分・側面に着目するかによって法律構成の仕方に差異が生じ、適用規定やそれに対する違反から導かれる法的帰結が変わってくることがある。そこで、本研究においては、「捜査法の適用方法」という観点から、呼気検査、任意取調べ、おとり捜査等の個別の捜査行為の適法性判断の方法や、強制処分法定主義、比例原則等の捜査の一般規範の相互関係について、従来の判例・学説を検討し直しつつ、また、必要に応じて外国法を参照しながら、理論的に解明し、ひいては、捜査法の基本的な仕組みを支える原理を解明する。
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