研究課題/領域番号 |
23K01222
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05070:新領域法学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
山口 直也 立命館大学, 法務研究科, 教授 (20298392)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 人の主体性・意思決定 / 人の記憶・うその供述 / 依存症の克服 / 神経法学 / fMRI脳画像研究 / 神経科学 / 意思決定 / 記憶 / 依存症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、2022年度まで継続して行ってきた法と脳科学・神経科学に関する科研費研究の成果を踏まえたうえで、①「人の主体性・意思決定」に関する実証実験、具体的には、人の自由意思を否定する「ニューロン決定論」を実証する実験計画の策定を、②「人の記憶・うその供述」に関する実証実験、具体的には、fMRI画像診断による真供述、偽供述、偽記憶に関する実証研究の追試実験計画の策定を、③「依存症の克服」に関する実証実験、具体的には、認知行動療法による依存症離脱プログラムの効用に関する実証研究計画の策定をそれぞれ実施する。
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研究実績の概要 |
本研究は、①「人の主体性・意思決定」に関する実証実験、具体的には、人の自由意思を否定する「ニューロン決定論」を実証する実験計画の策定を、②「人の記憶・うその供述」に関する実証実験、具体的には、fMRI画像診断による真供述、偽供述、偽記憶に関する実証研究の追試実験計画の策定を、③「依存症の克服」に関する実証実験、具体的には、認知行動療法による依存症離脱プログラムの効用に関する実証研究計画の策定をそれぞれ実施することを目的としている。 1年目の2023年度は、①については「思想・良心の自由」「認知の自由」「意思能力・行為能力」「刑事責任」等、②については「供述の自由」「fMRI脳画像診断による嘘発見(Lie Detection)」「ポリグラフ検査」「記憶に基づく供述」等、③については「薬物依存症と慢性的脳疾患」「薬物依存症受刑者処遇」「認知行動療法」に関する神経法学関連文献及び実証実験研究に関する文献を分析し始めた。 このうち、①については、第23回神経法学研究会(2023年11月4日実施)で「他者を予測する脳」(小池耕彦氏・理研)をテーマに、また、②については、第24回研究会(2023年11月11日実施)で「ポリグラフ検査とは何か-日本の実務と研究の動向」(大杉朱美氏・福山大学)を、第25回研究会(2024年3月5日実施)で「嘘記憶の脳機能イメージング研究」(島根大輔氏・高知工科大学)を、第26回研究会(2024年3月24日実施)で「エピソード記憶研究の最前線」(藤澤茂義氏・理研)をそれぞれテーマに共同研究を行った。 なお、第25回研究会においては、高知工科大学脳コミュニケーションセンターを訪問してfMRI脳画像研究実験施設の見学を行うとともに、fMRI画像研究の観点からポリグラフ検査の信用性を再検討することの可否について、関係者と打ち合わせを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年度内に4回の研究会を実施するとともに、実証研究に向けた打ち合わせを1回行うことができたので、当初の研究計画通りに概ね進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2年目(2024年度)の研究目標は、具体的な実証実験に向けた計画を進展させることである。この点については、すでに1年目(2023年度)に、「人の記憶・うそ供述」に関して高知工科大学を訪問して、その可否を検討して始めているが、本年度(2024年度)は、これを継続するとともに「人の主体性・意思決定」「依存症克服」に関する実証実験の可能性を探るために、玉川大学脳科学研究所、東京都医学総合研究所等を訪問して具体的な検討を行う。
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