研究課題
基盤研究(C)
本研究は、台頭国が既存の国際秩序に対して抱く不満の源泉を明らかにすることを目指す。諸要因を検討するが、とくに、不満(dissatisfaction)の形成にナショナリズムが果たす役割を中心に考察する。先行研究では、覇権戦争の重要な原因に台頭国の不満があるとされてきた。しかし、不満が何によって生起するのかについては定説がない。そこで本研究は、台頭国においてしばしば不満の増大とナショナリズムの高揚が観察されることに着目して、不満の形成とナショナリズムの関係を検討する。本研究は、覇権戦争の原因に関する研究と、ナショナリズムと戦争の研究に貢献することが期待される。