研究課題/領域番号 |
23K01293
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
土屋 貴裕 京都先端科学大学, 経済経営学部, 准教授 (70761253)
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研究分担者 |
浅野 亮 同志社大学, 法学部, 教授 (10212490)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 中国 / 経済安全保障 / 戦略的新興産業 / 産業政策 / 実証分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、①財政補助金や税制優遇といった産業政策が、新興科学技術分野の発展および産業集積に対して有効に機能しているか、②「新型工業化産業モデル基地」の建設が、企業・行政・研究機関が連携して特定の産業を育成することで地域全体の発展を目指す形の産業クラスターを形成するに至っているか、という二つの問いを検証することで、産業補助政策および産業クラスター化政策の有効性を明らかにするものである。
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研究実績の概要 |
・本研究の初年度に当たり、研究基盤の整備と資料収集及び特定のモデル基地に対する資料収集と予備的なオンライン調査を実施した。具体的には、中国の新興科学技術、とりわけ軍民両用(デュアルユース)分野に対する産業補助政策および産業クラスター化政策が、産業集積を促進し、イノベーションの創出に有効に機能しているか否かを検証すべく、新型工業化産業モデル基地の軍民結合・軍民融合関連基地36か所の特定およびデータベース化、軍民融合関連基金の特定、資料整理を進めた。 ・他方、中国における現実の新興科学技術とその応用は、国家戦略として掲げる軍民融合発展戦略に基づいて進められている側面が強い。軍民融合発展戦略は表立って語られなくなったが、実際には「軍民融合発展戦略」を堅持しており、代わりに「一体化した国家戦略システムと能力」を整備し向上させることが示され、水面下でハイエンドな民間技術の軍事転用を引き続き推し進め、各地で民間技術を積極的に軍事転用するための仕組みや制度づくりを進めている。そこで、軍民両用可能な新興技術の軍事利用とその対抗策について調査を進め、理解を深めるとともに、産業補助政策の対象として中国が重点を置く新興産業、特にデータセキュリティや半導体産業や脳・神経科学、合成生物学、量子情報工学分野の産業応用について調査を進めた。 ・加えて、中国の経済・安全保障政策および他国との比較、また我が国でも法制化が進む経済安全保障の広範な論点について、数次にわたり研究会や国際学会での報告、および意見交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症に伴う国境管理強化、および中国の関係法令法規(中華人民共和国反間諜法の改正や国家安全に関連する法律法規)の制定により、臨地調査のみならずWEB市場調査の実施が困難になってきているため、研究補助とともに公開資料やウェブサイト、データベースを中心に予備的調査と整理を進めた。
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今後の研究の推進方策 |
・次年度にオフラインを含むローカル調査(2週間程度)の実施を予定していたが、上述の通り臨地調査は実施が困難になっていること、また中国国内における市場調査が困難になっていることに鑑みて、研究補助とともにWeb市場調査を進め、公開資料やウェブサイト、データベースを中心に可能な範囲で情報を整理していく。 ・中国の軍民融合発展戦略について、次年度に引き続き研究分担者および研究協力者とともに研究を行い、書籍化を進める。 ・経済安全保障政策について、次年度に引き続き研究協力者らとともに研究を行い、書籍化を進める。
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