研究課題
基盤研究(C)
各国政府による周波数オークションの導入を典型例として、メカニズムデザインの社会実装は着実に進んでいる。伝統的なメカニズムデザインの理論は、制度設計者による私的情報保有の可能性を軽視してきたが、申請者はその課題を解決するため、一般的な経済環境に適用可能な分析アプローチを開発した。本研究では、「二次市場」の問題(周波数免許の転売など)にこのアプローチを適用し、二次市場設計者による私的情報の保有が取引結果に与える影響を明らかにしたうえで、一次市場の最適設計に関する政策的含意を導き出す。この応用を通じて、私的情報を持つ設計者によるメカニズムデザインの理論を発展・深化させる。