研究課題/領域番号 |
23K01342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07030:経済統計関連
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研究機関 | 広島経済大学 |
研究代表者 |
前川 功一 広島経済大学, 未登録, 名誉教授 (20033748)
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研究分担者 |
早川 和彦 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 教授 (00508161)
中西 正 北海道大学, 経済学研究院, 助教 (30967203)
塩路 悦朗 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50301180)
森田 裕史 東京工業大学, 工学院, 准教授 (70732759)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 観察頻度の異なる複数時系列の処理法 / MIDAS法によるデータ処理 / 日本の経済時系列分析 / プログラムのパッケージ化 / 周期混合時系列データ / 動学的パネルでエータ / 多国間経済波及効果 / 疑似最尤推定法 / モンテカルロ実験 |
研究開始時の研究の概要 |
経済時系列データには、種々の異なる周期を持つ系列が存在する。伝統的計量経済学的モデル分析では、データの周期を揃えて分析が行われてきたが、近年、異なる周期を持つデータを一つのモデルに組み込んだ周期混合データ分析(MIDAS)と呼ばれる分析方法の使用が増しつつある。この方法は形式的には多変量回帰分析に包摂されるといえるが、そこには経済時系列固有の問題が内包されているため、MIDASの利用に際しては、推定の偏り、効率などには注意すべき多くの問題がある。本研究課題は、これらの問題を理論的、実証的に検証し、信頼の高い、また利用しやすい推定法を提案し、それらの結果に基づく精度の高い実証分析を提示する。
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研究実績の概要 |
1)研究代表者前川功一と、研究協力者得津康義は、観察周期の異なる経済時系列データが併存するとき、データを周期ごとに整理し使用しやすいデータセットにまとめる方法を考案し、このようなデータセットに対して、良く用いられるMIDAS等の計算手法を含む計算パッケージを作成した。 2)そのパッケージを利用して、研究協力者の得津康義教授(広島経済大学)は日本の経済時系列分析に応用し、論文「欠損値の処理方法の違いによる予測精度の比較」(広島経済大学 経済研究論集 第46巻第3号)に発表した。複数の時系列データを利用しMIDASを推定する場合の一つの問題として欠損値の処理がある。欠損値の処理方法は複数存在するため、この論文では、欠損値の処理方法の違いによって、予測精度がどの程度異なるかを検証している。その結果、時系列データに関しては、データの全てを使って補完する平均値や中央値を用いて欠損値を補完すると予測精度が他の補完方法に比べて著しく劣ることが判明した。 3)時系列データの欠損値はLOCF(Last Observation Carried Forward)法が、他の方法よりも予測精度が良いことが判明したため、MIDASを推定する場合にも有効な手法と考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)異なる観察頻度を持つ複数の時系列をMIDAS分析するための統計パッケージを作成した。 2)そのパッケージの利用例として、簡単な日本のマクロ経済時系列モデルの分析を行った。
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今後の研究の推進方策 |
MIDAS法によって処理されたデータを深層学習に応用する際の問題点の検討中
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