本研究では、自然要因の曖昧性に対する曖昧性態度と現実行動との関連を検証し、曖昧性下の行動原理を明らかにする。これまで多くの経済実験から、確率が不明な状況を回避する曖昧性回避が観察されてきた。しかし、経済実験で観察されてきたのは、現実世界での自然要因の曖昧性に対する曖昧性態度ではなく、エルズバーグの壺に代表される人工要因の曖昧性に対する曖昧性態度である。本研究では、健康に関連する現実的な自然要因の曖昧性に対する曖昧性態度(曖昧性回避度と尤度鈍感度)を抽出し、現実の健康関連行動との関連を明らかにし、健康政策への提言につなげる。
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