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多変量データに基づく重み付き隣接行列推定法の開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 23K01377
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07040:経済政策関連
研究機関広島大学

研究代表者

山田 宏  広島大学, 人間社会科学研究科(社), 教授 (90292078)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード重み付き隣接行列 / 空間自己相関 / ギアリーのc / モランのI / 空間計量経済学
研究開始時の研究の概要

空間経済学の実証研究(空間計量経済学)は,地点間の結びつきの程度を積極的に活用することにその存在意義がある。そうした地理空間情報は重み付き隣接行列として記述され,活用される。しかしその肝心の重み付き隣接行列の設定が難しい。歴史的には,東京都と埼玉県のように地理的に隣接しているかどうかという情報を使い重み付き隣接行列は設定されてきた。それで上手くいく場合もあれば,そうでない場合もある。本研究では,重み付き隣接行列を複数のデータから推定する方法を提案・応用する。同一地点で観測される複数のデータは地理空間情報を反映した値となっている筈であるというのが本研究の基本的なアイディアである。

研究実績の概要

空間経済学の実証研究(空間計量経済学)は,地点間の結びつきの程度(地理空間情報)を積極的に活用することにその存在意義がある。そうした地理空間情報は重み付き隣接行列として記述され,活用される。しかしその肝心の重み付き隣接行列の設定が難しい。歴史的には,東京都と埼玉県のように地理的に隣接しているかどうかというバイナリ情報を使い重み付き隣接行列は設定されてきた。それで上手くいく場合もあれば,そうでない場合もある。本研究の目的は,重み付き隣接行列を複数の空間データから推定する方法を提案・応用することを通して空間経済学の実証研究を発展させることである。同一地点で観測される複数のデータは地理空間情報を反映した値となっている筈であるというのが本研究の基本的なアイディアである。本年度は,異なる頂点間で観測される空間データの類似度を量る指標である空間自己相関指標に関する研究を行い研究成果が得られた。具体的には,代表的な空間自己相関指標であるモランのIやギアリーのcの性質を解明する研究を行った。研究成果をまとめた論文2編は共に査読付き国際学術誌に掲載された。その他,これらの指標の多変量化にも取り組んだ。モランのIの多変量版を提案した論文を執筆したほか,ギアリーのcの多変量版を提案する研究プロジェクトに着手した。更に,グラフラプラシアンと呼ばれる空間情報を反映した行列を使った空間的分位点フィルタリングに関する研究プロジェクトにも着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

空間経済学の実証研究(空間計量経済学)は,地点間の結びつきの程度(地理空間情報)を積極的に活用することにその存在意義がある。そうした地理空間情報は重み付き隣接行列として記述され,活用される。しかしその肝心の重み付き隣接行列の設定が難しい。歴史的には,東京都と埼玉県のように地理的に隣接しているかどうかというバイナリ情報を使い重み付き隣接行列は設定されてきた。それで上手くいく場合もあれば,そうでない場合もある。本研究の目的は,重み付き隣接行列を複数のデータから推定する方法を提案・応用することを通して空間経済学の実証研究を発展させることである。同一地点で観測される複数のデータは地理空間情報を反映した値となっている筈であるというのが本研究の基本的なアイディアである。本年度は,異なる頂点間で観測される空間データの類似度を測る指標である空間自己相関指標に関する研究を行い研究成果が得られた。具体的には,代表的な空間自己相関指標であるモランのIやギアリーのcの性質を解明する研究を行った。研究成果をまとめた論文2編はそれぞれ査読付き国際学術誌に受理された。その他,これらの指標の多変量化にも取り組んだ。モランのIの多変量版を提案した論文は現在査読付き国際学術誌に投稿中である。これらが,おおむね順調に進展していることを示す客観的エビデンスである。また,ギアリーのcの多変量版を提案する研究プロジェクトに着手した他,グラフラプラシアンと呼ばれる空間情報を反映した行列を使った空間的分位点フィルタリングに関する研究成果を国際学会で報告した。これらも研究がおおむね順調に進展していることを示している。

今後の研究の推進方策

空間経済学の実証研究(空間計量経済学)は,地点間の結びつきの程度(地理空間情報)を積極的に活用することにその存在意義がある。そうした地理空間情報は重み付き隣接行列として記述され,活用される。しかしその肝心の重み付き隣接行列の設定が難しい。歴史的には,東京都と埼玉県のように地理的に隣接しているかどうかというバイナリ情報を使い重み付き隣接行列は設定されてきた。それで上手くいく場合もあれば,そうでない場合もある。本研究の目的は,重み付き隣接行列を複数のデータから推定する方法を提案・応用することを通して空間経済学の実証研究を発展させることである。同一地点で観測される複数のデータは地理空間情報を反映した値となっている筈であるというのが本研究の基本的なアイディアである。研究計画の初年度は,異なる頂点間で観測される空間データの類似度を測る指標である空間自己相関指標に関する研究を行い研究成果が得られた。今後は,代表的空間自己相関指標の一つであるギアリーのcの多変量版を提案する研究を完成させることに注力する。加えて,それを目的関数に組み込んだ最小化問題について検討する。具体的には,最小化のためのアルゴリズムを考えるほかその妥当性を吟味することを計画している。あわせて,空間自己相関指標や空間データのフィルタリングに関する関連研究も進める。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] A New Perspective on Moran’s Coefficient: Revisited2024

    • 著者名/発表者名
      Yamada Hiroshi
    • 雑誌名

      Mathematics

      巻: 12 号: 2 ページ: 253-253

    • DOI

      10.3390/math12020253

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Geary’s c and Spectral Graph Theory: A Complement2023

    • 著者名/発表者名
      Yamada Hiroshi
    • 雑誌名

      Mathematics

      巻: 11 号: 20 ページ: 4228-4228

    • DOI

      10.3390/math11204228

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Non-negative Definite Matrix Penalized Filter with Quantile Regression Loss Function2023

    • 著者名/発表者名
      山田宏
    • 学会等名
      Advances in Econometrics (AiE) Conference and Festschrift in Honor of Joon Y. Park
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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