研究課題
基盤研究(C)
空間経済学の実証研究(空間計量経済学)は,地点間の結びつきの程度を積極的に活用することにその存在意義がある。そうした地理空間情報は重み付き隣接行列として記述され,活用される。しかしその肝心の重み付き隣接行列の設定が難しい。歴史的には,東京都と埼玉県のように地理的に隣接しているかどうかという情報を使い重み付き隣接行列は設定されてきた。それで上手くいく場合もあれば,そうでない場合もある。本研究では,重み付き隣接行列を複数のデータから推定する方法を提案・応用する。同一地点で観測される複数のデータは地理空間情報を反映した値となっている筈であるというのが本研究の基本的なアイディアである。