研究課題/領域番号 |
23K01390
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
本西 泰三 関西大学, 経済学部, 教授 (90315218)
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研究分担者 |
阿萬 弘行 関西学院大学, 商学部, 教授 (70346906)
小川 一仁 関西大学, 社会学部, 教授 (50405487)
川村 哲也 帝塚山大学, 経済経営学部, 准教授 (20643505)
小林 佳世子 南山大学, 経済学部, 准教授 (00351073)
山根 智沙子 広島経済大学, 経済学部, 教授 (60512506)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 金融知識 / 金融行動 / 金融教育 / 行動経済学 / 金融倫理 / BNPL / 投資信託 / 消費者 / 社会的影響 / 共感 |
研究開始時の研究の概要 |
複雑な金融商品の選択に悩む消費者は多い。金融商品の選択は、専門家であっても判断を誤ることが珍しくないことを考えると、金融教育を通じて知識を身につけても、消費者の悩みは解決しない可能性が高い。すると消費者は自分で判断することをあきらめて、友人や営業担当者、SNSの情報に頼って判断を下すことになる。本研究では、このような状況を分析したうえで、消費者の正しい選択に資する政策介入を明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
Hiroyuki Aman, Taizo Motonishi, Kazuhito Ogawa, Kozo Omori (2024). "The effect of financial literacy on long-term recognition and short-term trade in mutual funds: Evidence from Japan" International Review of Economics & Finance 金融知識が人々の投資行動に与える影響を分析している。金融知識の高い人は、投資信託が長期投資に向いていることを理解しているものの、実際には価格が上昇するとすぐに売却してしまう傾向がある。 Hiroyuki Aman, Taizo Motonishi, Chisako Yamane "Do Financial Ethics Matter in Risky Asset Investment of Households? Evidence from Japan" International Journal of Economic Policy Studies (forthcoming) お金にまつわる事柄を避けようとするという意味において、金融倫理が高い人々は、リスクの高い投資を避ける傾向にあり、とりわけ株式市場への参入には影響を与える。また、金融倫理の高い人は金融リテラシーが低くなる傾向があることを通じても、リスク投資が抑制される。 Hiroyuki Aman,Youngrok Kim, Taizo Motonishi, Chisako Yamane "Do Smart Teens Pay Responsibly? The Case of BNPL Use in Japan" 近年日本でも若者の利用者が急増しているBNPL(後払い決済)の利用状況に金融知識が与える影響を分析した。これによると、金融知識はBNPLの利用を高めるが、逆に認知能力はこれを低くする。この論文は現在投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文が1本公刊され、1本は公刊確定、1本は投稿中、さらに新たに実施したアンケート調査の実施及び分析が完了した。共同研究者との連携は円滑に行われており、研究成果が順調に生まれている。中学・高校での出張授業(計3校)を通じて、研究成果を一般に還元することもできた。
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今後の研究の推進方策 |
新NISAの導入もあり、消費者の金融行動を適切に導くための知見の必要性は一層高まっている。投稿中の論文の公刊と、新規に実施したアンケート調査で得られたデータの論文化を進め、研究成果として公表することを目指す。
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