研究課題/領域番号 |
23K01410
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
福田 勝文 中京大学, 国際学部, 准教授 (40719051)
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研究分担者 |
英 邦広 関西大学, 商学部, 教授 (40547949)
井田 大輔 桃山学院大学, 経済学部, 教授 (50609906)
kane Robert 国際大学, 国際関係学研究科, 准教授(移行) (90814153)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | インフレ / 貿易自由化 / 経済成長 / 経済成長率 / インフレーション |
研究開始時の研究の概要 |
国際的な生産サプライチェーンの混乱により、インフレ高騰、成長率の急速な下落など世界の経済に大きな影響を与えている。しかし、オフショアリング、インフレ率、経済成長の3つの関係を十分に研究されてきたとは言えない。本研究では、国際的なサプライチェーンを考慮し、関税引き上げによってインフレ率、経済成長率、賃金格差がどのようなメカニズムを通じて、どの程度変化するのかを理論・実証・数値計算のアプローチを用いて多角的に分析することを目的とする。その知見に基づいてインフレ率を下げるような政策、経済成長率を最大化させる政策、格差是正政策を導出し、世界経済や日本経済に即した具体的な政策含意を提示する。
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研究実績の概要 |
23年度は研究代表者が学部内業務と中京大学経済研究所の研究プロジェクト書籍の原稿作成におわれ、科研テーマについて研究を行うことが出来なかった。同時に、代表者と分担者が進捗状況を報告し、議論する場も設けられなかった。研究実績は、本科研テーマ以外の1. オートメーションと経済成長、2. 貿易自由化と経済成長、3. 金融政策が経済に与える影響の3つに大別される。 1.中村保・増田淳矢・福田勝文・安岡匡也編(2024) 『マクロ経済学の課題と可能性』, 勁草書房. 2. 福田勝文(2024) 「オートメーションが経済成長に与える影響の文献説明とその紹介」, 中村保・増田淳矢・福田勝文・安岡匡也編, 『マクロ経済学の課題と可能性』, 勁草書房, pp. 3. 英邦広・髙内一宏・福田勝文 (2023) 貿易自由化と経済成長率に関する実証的研究 關西大學商學論集 68.3 (2023) 39-56. 4.Ida, Daisuke. (2024) "Household heterogeneity and the price puzzle in a new Keynesian model," Journal of Macroeconomics, Volume 79, 103587.5.Ida, Daisuke. (2023) "The effect of real money balances on international monetary policy transmission, " Journal of International Money and Finance, Vol.139, 102964. 6.Ida, Daisuke. (2024) "Optimal monetary policy rules in a behavioral new Keynesian model"
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績の概要の冒頭で説明したように、勤務学部内の業務と中京大学経済研究所の研究テーマに関する書籍の原稿作成におわれ、科研のテーマについて研究を行うことが出来なかった。同時に、研究代表者と研究分担者が研究の進捗状況を報告し、議論する場も設けることが出来なかった。 しかし、理論 基礎モデル[A]の完成は近い。その上、4月以降は学内業務を軽減してもらえることになったため、科研テーマに投入できる時間をもてるようになった。4月以降に、企業の異質性と貿易の文献で石油が果たす役割を理論化できている文献を見つけることができた。ロシアのウクライナ侵攻以降、石油の価格が上昇を続け、あらゆるものの価格が増加しつづけている。これらの経済現象を理論モデル化できないか考え始めたところでもある。 格差モデル{A}の着手も夏までには行う。学部内業務の多忙のため、精神・肉体的疲労が大きかったが、最近はなんとか研究が出来るようになってきた。研究分担者とも連絡をとり、プロジェクト全体の進捗を取り戻すべく、準備を行う。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況で説明したように、石油を生産要素に取り入れた貿易モデルやGDPの水準に与える影響を分析した論文を見つけることができた。ロシアによるウクライナ侵攻以降石油の価格高騰が継続して生じ、それにより、物の価格の高騰も引き続き生じている。この現実経済の減少に鑑み、基礎モデル{A}と同様に、インフレと経済成長の枠組みで分析できないか考察を始めたところである。 研究代表者の本務校の雑務やそれによる心身の不調により、本科研テーマの進捗がおくれていた。しかし、本科研テーマの基礎モデルの完了と格差モデルの着手、研究分担者にこれらの内容の共有をはかり、実証面、数値計算による分析の進捗をはかるため、今年度から密に連絡をとることや進捗状況を経済成長論の専門家と相談することでさらなる内容の精緻化、論文の見せ方等も国際的な査読付き雑誌に投稿・掲載できるように行っていきたい。
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