研究課題/領域番号 |
23K01478
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
播磨谷 浩三 立命館大学, 経済学部, 教授 (90347732)
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研究分担者 |
森 祐司 高崎経済大学, 経済学部, 教授 (00526428)
尾崎 泰文 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (10359896)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 地域経済 / 地域金融 / 金融サービス / 地域金融機関 |
研究開始時の研究の概要 |
金融サービスの需要者、既存の地域金融機関、非伝統的な金融サービスの事業体を包括的に捉え、地域金融の持続可能性について考証するという点が本研究の最大の学術的独自性である。必ずしも先行研究が充実している課題ではないが、金融機関の業務多様化の効果や店舗展開の再編の影響など、研究代表者と研究分担者がこれまで取り組んできた課題の成果などを参考に分析を行うことで、地域金融の展望に関する政策的含意を導けると考える。
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研究実績の概要 |
旧課題「地域金融機関のビジネスモデルに関する地域共生から見た検証」(19K01765)の継続課題の検証として、金融機関の顧客評価調査のデータベース(金融METER)を追加購入した。旧課題では、コロナ禍の直前、直後の比較を中心に金融機関の顧客評価の変化に関する検証を行ったが、そこで明らかにされた特徴的な変化が継続的に認められるのかに注視して分析を行った。結果、リスク性の高い金融商品を購入している金融機関の違いや、利用している金融業態によって顧客の金融リテラシーの認識が相違するなど、旧課題で得られた分析結果と整合的な内容が確かめられた。これらの分析結果の一部は、研究分担者を中心に複数回の学会報告を行い、旧稿の成果論文を改訂する過程で、追加的に内容に取り込んだ。ゆうちょ銀行やネット専業銀行の特徴など、顧客評価の変化の追加検証でも明らかにされた内容は、伝統的な銀行業との比較という観点から、生産費用構造の違いについて各種のアプローチから検証を行った。 その他、派生的な課題として、地域金融機関の生産性について、複数の計測手法を用いて検証を行った。地域銀行、信用金庫に分けて行った分析結果は、本研究課題の進捗状況の確認を兼ねた部外者を含む研究会において報告を行った。現時点ではまだ頑健性の高い結果が得られていないため、改訂に少し時間を要すが、研究会等で得られたコメントに基づき、草稿の完成を2024年度内に目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【研究実績の概要】に既述の通り、金融機関の顧客評価調査のデータベースを用いた研究課題については、分析結果に基づいて草稿をまとめ終えている。ただ、追加購入したデータベースを用いた検証結果からは、旧課題で明らかにされた内容と大きな違いが認められなかったことから、本課題では、ネット専業銀行の特徴やゆうちょ銀行のプレゼンスなどを題材に、顧客評価の変化とは異なる観点からの検証も追加的に加えている。
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今後の研究の推進方策 |
金融機関の顧客評価調査のデータベースを用いた研究課題は、年度の早い段階で英文校正に着手し、専門誌への投稿作業を進める。本研究課題から派生的に生じたネット銀行などを対象とした課題については、2024年度の前半を目途にworking paperなどの形式で草稿をまとめ、早い段階での投稿を目指す。これらの成果論文を踏まえ、金融機関の顧客評価調査のデータベースをさらに訴求して購入するかを研究分担者を交えて検討し、場合によっては代替的な資料の整備を行う。なお、過年度と同様、本研究課題の進捗状況の確認を兼ねた研究報告会を、夏季及び春季に実施する予定である。
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