研究課題/領域番号 |
23K01544
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
木村 琢磨 法政大学, キャリアデザイン学部, 教授 (30454549)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | バーチャルチーム / 自然言語処理 / 深層学習 / 組織内政治 / バーチャル・チーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では「バーチャル・チームの導入により組織内政治にどのような変化が現れたか」という問いを設定する。より具体的には、 ・バーチャル・チームにおいて頻繁に活用される組織内政治行動はどのようなものか ・バーチャル・チームのメンバーがそれらの組織内政治行動を選択する理由は何か。 ・バーチャル・チームにおいて効果的な組織内政治行動は何か。 ・それらの政治行動がバーチャル・チームにおいて効果的になる理由は何か。という問いを設定する。
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研究実績の概要 |
2023年度は、先行研究のレビューを中心に行った。バーチャルチームの先行研究を体系的にとらえるため、論文データベースを用い、体系的なレビューを行った。バーチャルチームの研究は膨大な量の論文が発表されているため、トピックモデリングを用いたスマート文献レビューという手法によって研究テーマの整理と研究トレンドを把握した。 具体的には、過去40年間に発表された論文のうち、一定の品質を満たした学術論文約3,000本の抄録をデータとして用い、自然言語処理と深層学習を組み合わせたBERTopicにより、16個の主な研究トピックを特定し、研究のトレンドの時系列分析を行った。BERTopicとは、学習済みの言語モデルBERTを、類似の文章をクラスタリングするアルゴリズムへと改良したものである。トピックの解釈やトレンドの分析においては、アルゴリズムによる分析を、トピックごとの被引用数の多い論文を中心とした約200本の論文の読み込みによる手作業の分析により補完した。 以上の研究を論文としてまとめ、単著の査読付き論文としてHuman Behavior and Emerging Technologies(Wiley発行)にて発表した(https://doi.org/10.1155/2024/8373370)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度の研究においてバーチャルチームの大まかなレビューは行えたが、本研究課題のもう1つの重要トピックである組織内政治の研究レビューは未だ途上である。バーチャルチームにおける組織内政治の研究はほぼ行われておらず、本研究課題の先進性・独自性は十分であると思われるが、主たるトピックとはしていなくても、組織内政治研究の中でバーチャルチームを想定した議論が行われている可能性があるため、精緻な研究レビューが必要である。 進捗遅延の原因としては、第一に、バーチャルチームの研究、組織内政治の研究のいずれも、近年注目が集まり発表論文数が激増しているため、レビューに想定以上の時間を要したことが挙げられる。第二に、新規科目の担当決定やカリキュラムの検討など、教育業務・管理業務に要するエフォートが増え、予定していた研究時間がとれなかったことが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度には実施を予定していた研究のうち、組織内政治の研究レビューと、パイロット調査としてのヒアリングが未完了である。2024年度は引き続きバーチャルチーム研究のレビューを継続するが、組織内政治の研究レビューとパイロット調査の実施を優先して進める予定である。 組織内政治の研究レビューは、体系的レビューとして網羅的に行い、レビュー論文を発表する予定である。しかし、今年度もレビューに想定以上に時間を要した場合、本研究課題の最終目的が実証・理論化であることから、選択的レビューに変更して所要時間を削減し、実証研究の準備と実施を優先することも検討する。
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