• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

日本企業の繁栄に資するイントラプレナーの特性と社内外における育成プロセス

研究課題

研究課題/領域番号 23K01546
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分07080:経営学関連
研究機関早稲田大学

研究代表者

東出 浩教  早稲田大学, 商学学術院(経営管理研究科), 教授 (50308243)

研究分担者 姜 理惠  法政大学, デザイン工学部, 教授 (90570052)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードイントラプレナー / 新規事業開発 / 学習する組織 / 組織の起業家的志向 / エンゲージメント / 心理的安全性 / 離職意図 / コーポレート・ベンチャー / アントレプレナーシップ / 心理学的特性 / プロジェクト人材育成プロセス
研究開始時の研究の概要

日本経済の再興に不可欠な、イノベーションを担うイントラプレナーの特性と、その育成プロセスの解明に挑み、「日本型イントラプレナー育成モデル」の提起を目指す。
イントラプレナーの特性や育成方法の解明は、日本の伝統企業内の活動に係るデータ収集の困難さから未だ黎明期に留まる。本研究では、日本企業を調査対象に、「日本企業の繁栄に資するイントラプレナーの特性と育成プロセスはいかなるものか」をリサーチ・クエスションとし、イント ラプレナー個人の特性、職務キャリア、新規事業発案と実行までの経緯、の視点から定量・定性を組み合わせた混合研究法で、日本伝統企業のイントラプレナーの特性とその育成プロセスを解明する。

研究実績の概要

本研究の主たる目的である、企業内起業家であるイントラプレナーの特性と育成プロセスを解明し、「日本型イントラプレナー育成モデル」の提起に向けて、以下のような取り組みを進めてきた。
定量的なアプローチからは、Entrepreneurial Orientation(EO)とLearning organization(LO)を、研究における中心的なコンセプトとして設定し、次年度の質問票調査を目指し文献研究に基づき研究モデルを開発してきた。当該モデルには、先の2件の主要コンセプトに加え、経営外部環境(Environmental DynamismとEnvironmental Hostility)、Organization Structure、Team psychological safety(TPS)、従業員満足度(JS)、職務エンゲージメント(JE)、組織コミットメント(OC)、離職意思(TI)などが含まれる予定となっている。

定性的なアプローチを主軸に置いた研究では、イントラプレナー育成の先行文献に関するSLR (Scpusで54件ヒット)に着手し進めている。成果として、アジア地域のファミリービジネスサミットにて、同族企業の発展を講演した。関連して、日本のファミリービジネスでの企業内起業家育成の現状とこれまでの代表例について言及し、他国参加者と議論を実施した。ここからの成果も活かし、ネットワーク形成や問題意識の再検討、一部インタビューも実施した。
国内では、日本企業2社を研究パートナーとして確保できた。両社とは新規事業開発担当者育成プログラム開発を、実験データの収集を目的に開始した。うち一社ではすでに対象社員の一次データ収集と分析を終えた。現在プログラムの協議に入っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本邦において、伝統的な企業群において、新規事業の育成、また企業内における起業家精神の育成・伝播は喫緊の課題となっている。この状況下、本研究では、「日本企業の繁栄に資するイントラプレナーの特性と育成プロセスはいかなるものか」をリサーチクエスションとし、定量・定性を組み合わせた混合研究法で、日本企業の新規事業開発に資するイントラプレナーの特性とその育成プロセス解明に挑んでいる。
定量的なアプローチからは、Entrepreneurial Orientation(5ディメンジョン;18項目)、経営外部環境(Environmental Dynamism :5項目)、Environmental Hostility Scale:6項目)、内部環境(Organization Structure Scale:7項目)、Learning organization(7ディメンジョン;43項目)、Team psychological safety(7項目)、に従業員満足度、職務エンゲージメント、組織コミットメント、離職意思に関連する20項目を加えた106項目を、これまでのところ選定し、ダブルバック翻訳を開始した。

定性的なアプローチを主軸に置いた研究では、研究パートナーとなる企業を2社確保でき、うち一社では具体的なリサーチを開始できた。イントラブレナー育成のシステマチックレビューは、アントレプレナー育成を対象にした2600本レビューの一部として実施しているため、本数に比して時間を要する。他テーマと対照して議論できるように研究を進めている。

今後の研究の推進方策

定量的なアプローチからは、次年度において、民間調査会社を利用し、業界を横断するデータセットの収集と、データの分析を通じて実務家の期待に応えるデータベースの構築を進める予定となっている。具体的には、研究実績の概要・進捗に述べた各種のコンセプトに関し、現時点では106項目の質問群および属性(業種、職種、規模等々)と自由記述1問からなる調査票を使用、業種の割り当てをおこなった上でデータを収集する計画である。
サンプル数は、現段階では1000件-2000件程度を想定しており、分析にはSPSSを使用し、記述統計、相関分析、クラスター分析、主成分分析、一元配置および二元配置の分散分析、重回帰分析が主な解析手法となる予定である。

定性的なアプローチを主軸に置いた研究では、引き続きイントラプレナー育成の先行文献に関するSLR (Scpusで54件ヒット)を進め、レビュー論文を完成させる予定である。国際会議でのレビュー論文ワークショップへの参加も検討している。
日本企業2社と新規事業開発担当者育成プログラム開発を段階的に実施する。一社とは24年度内にプログラムの実施と効果測定を終える予定である。もう一社とは今年度より本格的に研究を開始する。現在リサーチデザインを協議している。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 起業家のセールス行動に関する考察 - 起業家のセールス戦略のモデル化に向けて -2023

    • 著者名/発表者名
      細谷功次, 東出浩教
    • 雑誌名

      日本ベンチャー学会 第24回全国大会 報告要旨集24

      巻: 24 ページ: 106-109

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 外国人起業家の事業成功要因 - ソーシャル・キャピタルとビジネスモデル・戦略構築のプロセスに着目した探索的研究 -2023

    • 著者名/発表者名
      高木啓介, 東出浩教
    • 雑誌名

      日本ベンチャー学会 第24回全国大会 報告要旨集24

      巻: 24 ページ: 145-148

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 自ら変化し続けられる「機械的な組織」の特徴 - 「機械的な組織」が環境変化に適応し自ら変化し続けられるようになるためのモデルづくり2023

    • 著者名/発表者名
      三好 由貴子, 東出 浩教
    • 雑誌名

      早稲田国際経営研究 第53・54合併号

      巻: 53・54 ページ: 53-64

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] The Japanese Family Business: Learning Culture and Values for Family Legacy and Business Sustainability2023

    • 著者名/発表者名
      Rihyei Kang
    • 学会等名
      3rd ASIA PACIFIC Family Business Summit 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [図書] 起業原論 : 成功する起業家の行動、戦略作りと資金調達2023

    • 著者名/発表者名
      東出 浩教、古屋 光俊、玉置 浩伸、瀧口 匡
    • 総ページ数
      548
    • 出版者
      中央経済社
    • ISBN
      4502475610
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi