研究課題/領域番号 |
23K01554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 宇部工業高等専門学校 |
研究代表者 |
根岸 可奈子 宇部工業高等専門学校, 経営情報学科, 准教授 (90724568)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | SDGs12 / 消費者意識 / フェアトレード / エシカル消費 / 繊維・縫製産業 / 多国籍企業 / CSR / 企業の社会的責任 / SDGs |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は多国籍企業のSDGsに結び付けられた活動が、実際途上国における社会問題の解決にどれほど寄与しているのか、またその活動が国際的な経営活動をどのように変化させているのかを歴史的かつ定量的に明らかにすることである。これにより、主に日系多国籍企業が効果的にSDGsを達成する方法を提示する。
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研究実績の概要 |
本年度は多国籍企業のSDGsに関する活動が途上国の解決にどれほど寄与しているのかという研究目的のなかでも、SDGsの浸透状況やその課題を背景に、繊維・縫製産業に焦点をあて分析している。その成果は「繊維・縫製企業のSDGsとアジアのエシカル市場」というタイトルでアジア経営学会30周年記念出版『21世紀アジア市場と日系企業』に掲載される(令和6年度9月出版予定)。 国連は2030年までにSDGsの大半が達成できない可能性があると示唆している。その要因の1つが需要の小ささにある。企業がSDGsに関連する活動を行い途上国の課題解決に努めても、消費者が評価しない場合は継続性を失うことになる。 既存研究やアンケート調査より企業の消費者に対する持続可能性に関する製品やサービスの需要拡大が期待され、エシカル消費やエシカル市場に対する認知度は消費者の中で高まるものの、エシカル消費に関わる商品等の価格上昇には消極的であることが明らかになった。また、エシカル市場のなかでも、SDGs提唱以前から途上国の労働環境に関する課題に取り組んできたフェアトレードの分析を行った。ここから、他地域と比較し生産者も需要も小さいことなどアジア生産者、消費者の特徴を導出できた。 こうした成果から、課題解決における需要拡大の重要性を明らかにできたため、次年度以降は企業動向および消費行動パターンに関するより具体的な分析を行っていく必要性を確認できたといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り論文投稿ができたが、学会発表のタイミングを逸してしまったため。そのため、本年度の研究成果については次年度に発表を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
国内最大のアパレル産業であるファースト・リテイリング社の分析を行うことで、日本企業のSDGsとその成果や課題を具体的に示す。共著作のうちの1章分に掲載される予定である。 また、企業が持続可能性に関する活動にかかったコストを価格転嫁する場合、消費者はそれをどこまで許容するのかについてより詳細な分析を行う。
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