研究課題/領域番号 |
23K01607
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
芦田 昌也 和歌山大学, 経済学部, 教授 (00283945)
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研究分担者 |
長廣 利崇 和歌山大学, 経済学部, 教授 (60432598)
西倉 実季 東京理科大学, 教養教育研究院葛飾キャンパス教養部, 教授 (20573611)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ジェンダー / アントレプレナーシップ / テキストマイニング |
研究開始時の研究の概要 |
OECD諸国のなかでジェンダー不平等性が高いとされる日本において,男性と比べて,不利益を被っているといわれる女性のアントレプレナーシップを,従来の計量的分析とは異なる,テキストマイニングによって分析し,アントレプレナーシップのジェンダー差の特質を把握する。 具体的には,長期に渡る複数の公刊された経営者の自伝と雑誌記事から構築した言語データを,時間的な変化を踏まえて分析し,女性のアントレプレナーシップの特質を明らかにすることで,アントレプレナーシップ研究,ジェンダー研究に新たな知見を与えたい。
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研究実績の概要 |
本研究は、OECD諸国のなかでジェンダー不平等性が高いとされる日本において、男性と比べて、不利益を被っているといわれる女性のアントレプレナーシップを、従来の計量的分析とは異なる、テキストマイニングによって分析し、アントレプレナーシップのジェンダー差の特質を把握することである。 第1年目は、データ収集と整理に従事した。具体的には、刊行された商業誌、自伝等の文献資料を収集した上で、男女の企業家のデータをテキストマイニング可能な状態にする作業を行った。紙に書かれた文章を電子テキスト化する際、期待通りに進まない状況に陥ったため、OCRの手法を考察することから始めた。適切なOCRの手法を発見した後、個人ごとに企業家の分析データを作成した。その後、この分析データを記述内容に基づいていくつかに分類する作業を行った。あわせて、グルーピングするため、企業家の学歴、出生年、起業年、年商額、資本金額などに基づく一覧を作成した。これらの情報の全ては必ずしも原資料に掲載されていなかったため、他の情報を参照してこのリストを完成させた。 加えて、初歩的なテキストマイニングの手法を実装し、和歌山の女性企業家のインタビュー内容と高度経済成長期に活躍した男性企業家の語りに適用して比較分析した。この結果からは、二項対立的な男女差が見出された。 これらの研究の前提となるジェンダー、アントレプレナーシップ、テキストマインングに関する国内外の文献を収集し、先行研究の整理と批判を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
紙媒体で収集した資料の電子テキスト化と、それらを分類するための追加情報の収集など、テキストマイニングのためのデータが準備された。また、試験的に行った比較分析から今後の研究における方向性のひとつとなる結果が見いだされた。これらのことから「おおむね順調に進展している」と評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
和歌山の女性企業家の分析を通して、二項対立的な男女差が見出されたが、新たに構築したデータからも同様の結論が得られるか否かを検討する。そのためには、ジェンダー論、アントレプレナーシップ論の先行研究を精査するとともに、計量テキスト分析の手法を考察する必要がある。
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