研究課題/領域番号 |
23K01719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
金 ソンミン 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (60600426)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 音楽産業 / 日本 / 冷戦 / 東アジア / 日本の音楽産業 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、1960-80年代東アジアにおける音楽産業の形成過程と文化冷戦の構造を、日本の音楽産業の機能と役割から明らかにすることをめざす。1960-80年代は、1969年に世界第2位の音楽市場に成長した日本で確立した新たなジャパニズムが東アジアにおける音楽文化と冷戦体制の中心的役割を担った時代であると同時に、東アジア諸国の音楽産業が、日本の音楽産業を通じて世界の音楽市場と文化冷戦に積極的に参加した時代である。本研究では、音楽市場を基盤に、さまざまな文化外交、国際的な音楽イベント、国家・都市間の協業と協定、合作、新たな生産・消費主体による活動を通じて表れていたその動きを分析していく。
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研究実績の概要 |
本研究は、1960-80年代東アジアにおける音楽産業の形成過程と文化冷戦の構造を、日本の音楽産業の機能と役割から明らかにすることを目的とする。2023年度には、資料調査:日本、韓国の国会図書館を中心とした各種の資料館とデータベースを中心に日本の音楽産業関連文献、政策・メディア・産業資料を収集し、歴史化・理論化作業を行なった。この作業を通じて、日本の音楽産業が東アジアの音楽政策・産業・文化をどのように統合したのか、東アジア諸国の音楽政策・産業・文化は日本の音楽産業をどのように消費し、どのように統合されていったのか、この日本の音楽産業を中心とした東アジアの音楽空間は、欧米諸国とのどのような関係性を持ち、冷戦においてどのような役割を担ったのかという問いを検証した。公表した成果は以下の通りである。 (単著)①『日韓ポピュラー音楽史: 歌謡曲からK-POPの時代まで』(慶應義塾大学出版会, 2024) (学会発表)①「解放と開放のあいだ 戦後韓国のポピュラー音楽における日本的なものをめぐる諸戦略」JASPM日本ポピュラー音楽学会 第35回年次大会ワークショップ「方法としての海域音楽交流史―貫戦 期の日本をめぐって―」2023年12月10日、四国学院大学 (海外招聘発表)①「韓流からみる<日本大衆文化禁止>」ソウル大アジア研究所韓流研究センター、6月28日(水)、zoom開催)、②「「1998年」を考える ポピュラー文化と日韓の相互認識」国際交流基金・仁川大学校共催韓国における日本文化開放25周年記念シンポジウム 「いま、日韓文化交流の深層を考える」2024年1月27日、韓国・仁川大学 こうした著作の公表、国内外における研究発表、メディアを通じての社会的発信を行うことで、本研究の学術的かつ社会的インパクトを再確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
資料収集及び歴史化・理論化作業において、予定通り進めてくることができた。著作の公表、国内外における研究発表、メディアを通じての社会的発信を行うことで、本研究の学術的かつ社会的インパクトを再確認した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の成果に基づき、①日本の音楽産業とアジア冷戦文化に関わる米国の文献、政策・メディア・産業資料の収集、②日本の音楽産業を中心とした東アジアの文化交流と市場を冷戦戦略の観点から捉えた米国のアジア政策資料とアジア研究、メディア報道の分析を行っていく。
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