研究課題
基盤研究(C)
本研究はフランスとスペインにまたがるカタルーニャを事例に、移民子孫のマグレブ系若者に対する他者化を「社会的距離化(Tucci)」概念を用いて分析する。各地域は同じ言語を持ち「カタルーニャ主義catalanisme」運動も存在するが、国家に対する関係は異なる。本研究は(1)教育領域と労働領域における若者の不平等な処遇の経験を質的調査を通じて収集し、(2)それを「社会への参加様式指標」とTucciが呼ぶ教育と労働に関する基礎的統計分析等の資料と対照することを通じて、地域の重層的空間がどのように「社会的距離化」の違ったパターンを生むかを比較、ナショナル/エスニックな差異と社会関係再編を問題とする。