研究課題/領域番号 |
23K01736
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
若林 幹夫 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (40230916)
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研究分担者 |
田中 大介 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (10609069)
南後 由和 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (10529712)
楠田 恵美 駒沢女子大学, 公私立大学の部局等, 講師 (60875417)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 巨大都市 / 空間 / 言説 / イメージ / パブリックスペース/オープンスペース / スケール / 建築模型 / 地図 / 社会的地勢 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、新たな構造と様相を呈しつつある現代の巨大都市を、都市空間の物質的な形態や交通・情報メディアによる社会の空間的・時間的な編成と、その広がりに社会的な意味やイメージを付与する言説・イメージの編成が形成する社会的地勢 social topographyの構造と変容という点から記述・分析し、現代巨大都市の社会的な構造とそれを支えるメカニズムを多面的な調査により経験的・実証的に解明すると共に、現代の都市と社会を上記のような社会的地勢として分析し、理解するための社会学的理論の構築を目指すものである。
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研究実績の概要 |
本研究は、新たな構造と様相を呈しつつある現代の巨大都市を、都市空間の物質的な形態や交通・情報メディアによる社会の空間的・時間的な編成と、その広がりに社会的な意味やイメージを付与する言説・イメージの編成が形成する、社会的地勢social topographyの構造と変容という点から記述・分析し、現代巨大都市の社会的な構造とそれを支えるメカニズムを経験的・実証的に解明すると共に、現代の都市と社会を上記のような社会的地勢として分析し、理解するための社会学的理論の構築を目指すものである。初年度である2023年度は今後の研究方針として、対象領域を東京臨海部・横浜港周辺・千葉港周辺を中心とする東京湾アクアラインの内側とし、この地域についての関連する文献・資料の収集とそれらについての研究会による検討、横浜港周辺地域のフィールドワークをおこなった。 ウォーターフロント開発の先行的事例である横浜港周辺と比較的新しく開発が行われた「東京港」の比較により、都市形成の歴史的経緯や、都市機能の違い、それらに起因する都市文化の違いが、都市の社会的地勢やイメージに影響を及ぼすことなどについての仮説を得た。また、バックヤードとして確保された巨大空間が、臨海部開発のなかでどのように、またどのようなパブリックスペース/オープンスペースとして作られる/現れるのかを分析・考察するとともに、茫洋として捉えがたい東京臨海部の全体性および埋立地・埠頭などの輪郭を認識可能なものにする、建築模型と地図に共通する「変化する尺度(スケール)」という特徴についても分析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究分担者の南後と楠田が博士論文の作成や育児のためにフィールドワークや研究会に参加できなかったため、当初計画よりも進捗がやや遅れることとなった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は東京都のみならず、神奈川県・千葉県にまたがる「東京湾」というスケールで調査対象を分析・比較するために、フィールドワークの範囲を東京都江戸川区、大田区、千葉港周辺、幕張新都心、川崎市、木更津市、袖ケ浦市などに広げつつ、その比較分析の焦点を明確にしつつ、東京大都市圏の社会的現実を支える空間、言説、イメージの構造を明らかにしていく。また、東京臨海部に集積する工場、エネルギープラント、埠頭、埋立地など、人間を尺度単位としない構造物や敷地の「巨大さ」の社会的位置づけおよびその変遷ついても、工学と社会学・地理学を横断しながら分析する。 また、研究成果を著書として刊行・発表するための研究会・検討会もおこなってゆく。
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