研究課題
基盤研究(C)
本研究はまず、①戦後初期の「コロニー」の生成・拡大過程を、全国レベルで実証的に明らかにする。次に、②コロニーのメンバーが、結核療養所内・ハンセン病療養所内を拠点とする自治会などとも共闘しながら、病者や障害者の福祉要求運動を主導していく過程を分析する。さらに、③高度経済成長期、コロニーが結核患者らのコミューンから、広く一般の病者・障害者らに開かれた支援施設・授産施設として整備・再編されていく過程を調査・検討する。そして、これらの分析によって得られた知見をベースとして、④戦後日本において病者・障害者らの「集団性」や「共同性」が果たしてきた社会運動論/社会運動史上の意義を再定位する。