研究課題
基盤研究(C)
本研究では、グローバル・サウスにおける市民権問題とマイノリティ排除の一例として、インド北東部における移民排斥と市民権問題を取り上げる。インド北東部アッサム州では不法移民問題の解決のため、2014年から全国市民登録簿の更新が実施され、2019年には申請者中200万人が名簿から排除された。この事例は隣接するブータンが1990年代にネパール系移民の国籍を剥奪して多数の難民が出た事例や、ミャンマーにおけるロヒンギャ排斥と難民流出と類似するものである。アッサム州における移民問題は事例研究として多くの研究書が出版されているが、他国との比較分析の視点が薄い。この問題を世界的な潮流に位置づけることを目指す。