研究課題
基盤研究(C)
本研究では、申請者のこれまで行ってきた日本社会における認知症の理解・包摂・排除の様態の分析を基盤に、国際的にネットワークが形成されつつあるCritical Dementia Studiesの成果を翻訳・紹介等の形で摂取する。また、イギリスでの認知症を包摂する動きについての調査も踏まえて、日本社会における認知症をめぐって展開しているケア実践や社会運動、政策の動きを改めて記述・評価する。そうした経験的研究に基づいて、認知症や認知症の人を理解・包摂する社会の規範的構想につなげる。こうした作業を経ることで、研究代表者の者を含む、国内の社会学的な認知症研究の流れを、国際的な問題設定の中に位置付けていく。