研究課題
基盤研究(C)
本研究では、日常の情報化の起源として、戦後日本の企業や行政において「事務」と呼ばれてきたデータ処理のプロセスの歴史を探求する。高度成長期、企業や行政に電子計算機が導入される一方で、パンチカードシステム、タイプライター、テレライター、機械式計算機、複写機、謄写機、マイクロフィルム、キャビネット、感光紙、カーボン紙などの「事務機械」が広く使用され、「事務能率」向上が目指されてきた。これらの周辺的な機械と関連する言説が織りなすネットワークの社会学的、メディア論的研究を通じて、社会変容としての「情報化」についての社会学的探求を深化させる。