研究課題
基盤研究(C)
日本のクラフトビール業界は一時期深刻な低迷期を迎えたものの、近年急速な回復をみせ新規参入企業が増加しつつある。その要因を社会学の観点から分析することが本研究の目的である。本研究は、日本におけるクラフトビール業界の復興に同業者・消費者が自生的に形成した社会的ネットワーク、集合的アイデンティティ、技能形成の仕組みが寄与したことを質的・量的調査の双方から総合的に明らかにしていく。この研究は、新たな食の領域が生成され新たな食の社会文化的慣行を確立していく過程を、クラフトビール産業を事例として説明するものである。新産業の創出には専門的な技能をもつ人的資源の蓄積が重要であることを明らかにしていきたい。