研究課題/領域番号 |
23K01818
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
中村 文 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 講師 (10709629)
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研究分担者 |
小澤 由嗣 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 教授 (60280210)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | dysarthria(運動障害性構音障害) / 了解度 / 満足度 / 当事者 / コミュニケーション相手 / 会話明瞭度 / コミュニケーション態度 / 日常コミュニケーション / dysarthria |
研究開始時の研究の概要 |
対象: dysarthriaのある人とその家族等,主な会話相手. 方法: 言語聴覚士による当事者(本人,会話相手)への介入の前後に,一般に行われている明瞭度検査,認知機能検査等に加えて,「日常コミュニケーション遂行度測定(CPM)」を実施する.対象ケースを了解度,満足度の評定者間差異の傾向によってグループ化し,発話機能障害の重症度,会話相手,コミュニケーション環境,言語・非言語手段の使用,当事者が着目している視点(評定理由,日常コミュニケーションに関連した思い)の観点から,各グループの特徴を整理し,評定者間差異の要因・背景を考察する.また,CPMを用いた目標設定,介入を行い,その効果を検証する.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、dysarthria(運動障害性構音障害)のある人用に開発した「日常コミュニケーション遂行度測定(CPM)」の臨床的有用性を検証することである。CPMは、日常コミュニケーションにおける了解度と満足度という2つのスケールを用いてインタビューを行い、当事者であるdysarthriaのある人および会話相手が感じる困難や、その変化を明らかにするものである。本研究では、事例検討を通して、発話機能評価との比較、評定者間差異の傾向分類を行ったうえで、評定値やその差のみに着目するのではなく、評定理由やコミュニケーション状況に関する当事者の具体的な発言から、評定者間差異の要因・背景についての考察を行う。 2023年度には、dysarthriaのある人15名、その会話相手10名から、CPMの結果を得た。加えて、CPMの評定者差異の背景に関連すると思われる「会話相手の対応(コミュニケーション上の工夫や反応,話し方など) に対するdysarthriaのある人の話しやすさ(段階評定)」を調査した。医療福祉系学生が想像する「会話相手の対応に対するdysarthriaのある人の感じ方」についても112名の学生から回答を得た。得られた結果をもとに各評定値間の関連を含む事例検討に着手した。話しやすさ評定と会話明瞭度との相関は有意でなく、相手の対応に対する感じ方には会話明瞭度よりも、個人の受け取り方,相手や状況による違いが影響する可能性が示唆された。今後、事例数を増やし、全体として各評定値間の関連を検討するとともに、事例ごとにCPMの当事者間差異について、話しやすさ評定を含む、当事者の具体的な発言からの考察を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
dysarthriaのある人15名、その会話相手10名から「日常コミュニケーション遂行度測定(CPM)」および「会話相手の対応に対するdysarthriaのある人の話しやすさ(段階評定)」の結果を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
事例数を増やし、全体として各評定値間の関連を検討するとともに、事例ごとに「日常コミュニケーション遂行度測定(CPM)」の当事者間差異について、話しやすさ評定を含む、当事者の具体的な発言からの考察を進める予定である。
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