研究課題/領域番号 |
23K01830
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 皇學館大学 |
研究代表者 |
新田 均 皇學館大学, 現代日本社会学部, 教授 (50208253)
|
研究分担者 |
宮城 洋一郎 種智院大学, 人文学部, 教授(移行) (10190745)
藤本 頼生 國學院大學, 神道文化学部, 教授 (30612163)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 皇室 / 福祉 / 社会事業 / 神道 / 仏教 / キリスト教 / 大正デモクラシー期 / 日本近代社会事業史 / 大正デモクラシー / 皇室の福祉活動と恩恵・慈恵主義 / 近代神道と仏教・キリスト教 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本近代以降における福祉活動・社会事業の発達・展開を連続性と非連続性の問題として、制度と実態の両面から政府・皇室・宗教の相互関係において検証する意図を有し、そのための研究枠組みや視角を提示するとともに、研究上の資料把握と整理を行うことで研究の地平を広げることを目途としている。 研究対象をいわゆる大正デモクラシー期とし、当時の世界情勢との関係における天皇観と皇室の「慈恵」「恩恵」にかかる諸活動の意義と再定置、また従前の研究が少ない神職・神社関係者による社会事業・福祉活動の解明を進め、政府関係者、皇室関係者、仏教・キリスト教など宗教関係者との相互関係性を明らかにするものである。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的で設定した3領域について以下の研究活動をおこなった。 ①大正デモクラシー期における天皇観と皇室の「慈恵主義」の関係を明らかにする研究は、主に研究代表者の新田均が担当し、関係資料の収集と緒論点の整理を行った。そして、その成果を、令和6年2月21日開催の「皇室と福祉研究会」(於、皇學館大学)において「大正デモクラシー期の皇室と福祉」と題して発表した。 ②当該期間に社会事業・福祉活動に関わった人物データベースの構築については、主に研究分担者の宮城洋一郎と藤本頼生が担当した。宮城は恩賜財団慶福会編『半生を社会事業に捧げたる人々』(大正15年)に着目して、その内容を分析して、その成果を令和5年9月11日と令和6年2月21日に開催された「皇室と福祉研究会」において、「大正期の社会事業と皇室―『半生を社会事業に捧げたる人々』」の分析をとおして―」「恩賜財団慶福会編『半生を社会事業に捧げたる人々』の考察」と題して発表した。藤本は、『神社協会雑誌』『全国神職会会報』『皇国時報』『瑞垣』等の雑誌を中心に、神職・神社関係者で社会事業・福祉活動に関わった人物の資料収集とそのデータベース化を進め、その過程で明らかになった成果を、令和5年9月11日の「皇室と福祉研究会」において、「大正期から昭和初期の神社・神職と社会事業―『新潟県神職会報』を手掛かりに―」と題して発表した。 ③社会事業・福祉活動に関わる政府関係者、皇室関係者、宗教関係者の関係性を明らかにする分析枠組の提示とその研究基盤の整備については、研究協力者の室田保夫がキリスト者の小橋勝之助が創設した博愛社の歴史を研究し、論文集にまとめた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①本研究の目的で設定した3領域について、それぞれの分担にしたがって研究と作業をスタートすることが出来た。 ②研究会も予定通り2回開催できた。 ③図書資料の収集を十分に行えなかった。 ④発行を予定していた『ニューズレター』をまとめることができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
①全体研究会、勉強会を初年度に引き続き実施する。 ②大正デモクラシー期における皇室観と「慈恵」の問題についての資料の収集と緒論点の整理、欧州における君主制国家崩壊と社会事業に関わる研究動向の把握を継続する。 ③人物データベースの作成を継続し、その中から今後の研究展開において注目される人材を明らかにする。 ④社会事業関係・関係者と関わりの深い神社及び神職・関係者の人物情報の収集と整理を継続する。 ⑤ニューズレターを発行する。
|