研究課題/領域番号 |
23K01840
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 淑徳大学 |
研究代表者 |
田中 元基 淑徳大学, 人文学部, 助教 (10829526)
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研究分担者 |
徳永 聖子 常葉大学, 保育学部, 講師 (30761663)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 地域子育て支援 / ボランティア / 高齢者 / ファミリー・サポート・センター事業 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ファミリー・サポート・センター事業(以下、ファミサポ)に着目し、地域における子育て支援の社会的資源として期待される高齢者を対象にする。高齢者がより子育て支援活動に参入することを通じた、子育て支援の充実に本研究が寄与することを目的に、①ファミサポで子育て支援を行っている高齢世代が、多様な社会貢献活動がある中で、なぜ子育て支援活動へ参入したのかという選択・参入要因を明らかにする。次に、②子育て世代と高齢者をつなぐ支援者(ファミサポ職員)を対象にしたマッチングの工夫を明らかにする。最後に、③高齢者が子育て支援活動を行い、継続するためのニーズを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、地域における子育て支援の社会的資源として期待される高齢世代が、子育て支援活動へ参入する要因、参入後の活動および活動継続のためのニーズについて明らかにすることを目的としている。子育て支援活動の中でも、高齢世代が支援を提供する側(提供会員)として登録している割合の高いファミリー・サポート・センター事業に着目し、都市部と地方部の2自治体におけるファミリー・サポート・センター事業への調査を行った。研究は、高齢世代が子育て支援活動を行おうとする動機・要因を明らかにする質問紙(オンライン)調査(研究1)、ファミリー・サポート・センター事業において、事業者が、支援者と利用者をマッチングする際の思考と工夫を明らかにする面接調査(研究2)、子育て支援活動を行っている高齢世代が長く活動を続ける要因やニーズを明らかにする面接調査(研究3)を計画した。 本年度は、研究1を行った。この調査では、高齢世代特有の特徴を明らかにすることを目的に、ファミリー・サポート・センター事業へ支援者として登録している全世代を対象とした。調査項目は、先行研究を参考に経済状況の主観的評価、ボランティア参加動機に関する尺度(VFI尺度)などで構成した。調査の結果、経済状況の主観的評価が、若年世代(20~40代)に比べ、中年・高齢世代(50代~70代)の方がゆとりがあると回答したものが多かった。高齢世代のボランティア参加動機としては、「利他主義」的な考えが動機として最も高く、次いで「知識の習得」、「自尊心の高揚」が高かった。参加動機については、他世代と比較しても大きな差はみられなかった。ボランティア参加動機として明らかになった、利他主義や知識の習得といった内容を示しながら、地域子育て支援活動への参加を促すことが、高齢世代を含む支援者の増加につながる可能性が考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、研究1(質問紙(オンライン)調査)および研究2(事業者に対する面接調査)を実施予定だった。この中で、研究2のファミリー・サポート・センター事業の事業者に対する面接調査を実施予定だったものの、担当者の異動などにともない、データ収集を十分に実施することができなかったため「やや遅れている」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
2年目は、研究2(事業者への面接調査)および研究3(支援者への面接調査)のデータ収集を完了させ、研究2の分析を完了させる。また、研究1(質問紙(オンライン)調査)における高齢世代の回答数が他世代に比べ少なかったため、別地域において高齢世代に対し追加での調査を実施していく。 3年目は、研究3の分析を完了させ、研究1~研究3までの調査結果をまとめていく。結果の発表としては、主に子育て支援領域、高齢者領域を中心に、学会発表や論文投稿を行っていく。 また、研究協力者への調査結果のフィードバックは随時行っていき、最終的には報告書の形で現場へ還元する。
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