研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、北欧社会の高齢者介護制度における家族介護の実態と課題を、被介護者やその介護の担い手となる家族の視点から解明することである。北欧諸国は、近年社会の高齢化の加速や財政の逼迫を背景に、社会福祉のあり方を大きく方向転換させ、介護者としての家族の立場を法的に定めた「親族介護支援制度」を導入している。本研究では、北欧諸国の中でも本制度を先駆的に進めてきたフィンランドを取り上げ、その社会において、①この制度はどのように認識されているのか、②制度の利用にあたり、家族の中で介護を担う者はどのようなプロセスで決定されていくのか、を検討する。