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児童相談所一時保護所の研修体系モデルの開発と評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K01906
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08020:社会福祉学関連
研究機関名寄市立大学

研究代表者

鈴木 勲  名寄市立大学, 保健福祉学部, 准教授 (40722559)

研究分担者 太田 研  山梨県立大学, 人間福祉学部, 准教授 (10709405)
和田 一郎  獨協大学, 国際教養学部, 教授 (10711939)
仙田 考  田園調布学園大学, 子ども未来学部, 准教授 (20759469)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード児童相談所 / 評価システム / 人材育成 / 一時保護所 / 評価 / e-learning
研究開始時の研究の概要

本研究は、児童相談所一時保護所職員が階層別に受講している研修実態や研修内容、研修方法の実態把握に基づく研修体系モデルを開発し、有効性を実証的に示すことを目的としている。そのため。第1に、一時保護所の規模や職員の経歴等に応じた多様な人材育成システムを検討し、どのような一時保護所でも活用可能な研修プログラムとすること。第2に、ICTを活用し、現場と理論が往還できる研修プログラムを開発すること。第3に、社会調査の結果に基づき、ウェビナー及び対面式、e-learning の研修効果を比較し効果的な研修方法のあり方、適切な評価方法、効果的な指導方法を明らかにするものである。

研究実績の概要

児童相談所一時保護所職員に必要な専門性を高めるための研修体系が不明瞭であることを受け、本研究では、職員の研修実態や内容、方法を把握し、効果的な研修体系モデルを開発・実証することを目的としている。2023年度から4年間の予定で始まり、初年度(2023年度)には全国152か所の一時保護所職員を対象にしたアンケート調査を実施し、研修実態の把握を行った。
アンケート調査は全国152か所の児童相談所一時保護所に郵送により質問紙を配布し、2023年12月20日から2024年2月21日までに調査を1回実施した。調査対象は一時保護所職員(非正規職員を含む)と管理職を対象とし、一時保護所職員の実際の研修状況を調査した。職員調査では567票、管理職調査では、82か所の一時保護所から回答を得た(回収率53.9%)。本調査は名寄市立大学研究倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号23-0033)。
一時保護所職員のアンケート調査結果では、所外研修の受講率は低いが満足度は高い傾向にあった。しかし、研修が専門性向上に寄与しているかは不明瞭であり、効果測定が不十分、または研修内容が実務スキル向上に直結していない可能性も示唆された。また、低い受講率の一因として、スケジュール調整や実務との両立の困難さがあげられ、OJTの実施頻度も低く、実践的な学びの機会が限られていることが明らかになった。
研修が実際の業務にさらに役立つようにするため、評価メカニズムの導入と実践的な内容の強化が必要である。また、職員が研修に参加しやすい環境を整えるため、人員配置の見直し、短期集中プログラムの開発、オンラインでの学びの提供など、研修参加の障壁を低くする対策が求められていることが示された。さらに、OJTの強化や研修後のフォローアップにより職員のスキル向上を支援するとが重要であり、これにより質の高いケアの提供が期待できることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的を踏まえ、次の研究テーマを設定して実施した。研究初年度のテーマは、一時保護所職員に必要な専門的な知識・技能の細項目を検討することであった。そのため、一時保護所へのアンケート調査により、研修や勤務実態、専門性の細項目を明らかにすることを目指した。調査対象は全国152か所の一時保護所に勤務する保育士や児童指導員、管理職者(スーパーバイザーを担っている職員)であった。
調査の結果、職員調査では567票、管理職調査では82か所の一時保護所から回答を得た(回収率53.9%)。これらの調査データの統計解析も進んでいることから、進捗状況はおおむね順調に進展しているとした。

今後の研究の推進方策

アンケート調査の結果を踏まえ、今後は、「一時保護所職員に対する研修の事例的検討」を行う。そのため、優良事例のヒアリング調査を行い、研修内容や研修実施の工夫を探索する。対象は、5ヶ所の一時保護所の研修事例を訪問し、児童指導員や保育士、管理職者に対して面接を行う。同一の一時保護所の研修を複数回観察するとともに、研修の工夫などについて質問を行う。少数データにも対応可能なSCATにより、効果的な研修の理論を構築する予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 児童相談所一時保護所における人材育成のあり方-研修体制ごとの課題-2024

    • 著者名/発表者名
      太田研、鈴木勲、和田一郎、仙田考
    • 雑誌名

      社会保育実践研究(社会保育学科紀要)

      巻: 8 ページ: 35-46

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 児童の支援を支える職員の人材育成における研修評価の動向2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木勲、太田研、和田一郎、仙田考
    • 雑誌名

      社会保育実践研究(名寄市立大学社会保育学科紀要)

      巻: 7 ページ: 9-20

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 一時保護所の課題と展望2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木勲
    • 学会等名
      日本子ども虐待防止学会第29回学術集会滋賀大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 一時保護所改革に必要な視点2023

    • 著者名/発表者名
      和田一郎
    • 学会等名
      日本子ども虐待防止学会第29回学術集会滋賀大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 児童の支援を支える職員の人材育成における研修評価の動向2023

    • 著者名/発表者名
      太田研
    • 学会等名
      日本子ども虐待防止学会第29回学術集会滋賀大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 児童相談所一時保護所の子どもと支援 ガイドライン・第三者評価・権利擁護など多様な視点から子どもを守る2023

    • 著者名/発表者名
      和田一郎、鈴木勲、太田研、仙田考他11名
    • 総ページ数
      268
    • 出版者
      明石書店
    • ISBN
      9784750356518
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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