研究開始時の研究の概要 |
知的障害者が権利や権利侵害について伝えるハンドブックや知る機会が重要である。子どもの分野では,多くの自治体で「子どもの権利ノート」と呼ばれるハンドブックが作成され,児童養護施設などで暮らす子どもに配布し活用されている。しかし,知的障害者に対してはあまり活発ではない。本研究は,知的障害本人と支援者,研究者がともに「共同創出」して,障害者版の権利ノートと権利ノートを活用した権利教育プログラムを作り,その効果を明らかにすることを目的としている。知的障害者が権利を知ることで自尊感情が,支援者や親など周囲の人は権利意識が向上し,障害者の虐待防止や障害者差別の改善といった社会への影響につながると考える。
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