研究課題/領域番号 |
23K01915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 淑徳大学 |
研究代表者 |
渡邊 敦子 淑徳大学, 看護栄養学部, 教授 (80331346)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 薬物事犯者 / 更生保護施設 / 地域連携 |
研究開始時の研究の概要 |
再犯率が高い薬物事犯者において、刑務所出所後の受け入れが増加している更生保護施設は重要な役割を期待されている。しかし、薬物事犯者の地域支援の際に重要とされる関係機関との連携は限定的な状況である。連携の重要性は、更生保護施設と関係機関双方において認識されているが、更生保護施設の連携に対するニーズ、関係機関の更生保護施設あるいは薬物事犯者の支援に関する認識については明らかになっておらず、それが円滑な連携を阻んでいると言える。本研究では、質的調査による実態把握から、支援において有用な連携ガイドラインを作成し、薬物事犯者の再犯防止に貢献することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、再犯率の高い薬物事犯者の再犯防止や、地域生活の安定に向けて重要な役割を期待されている更生保護施設での支援において、必須とされながらも限定的である関係機関との連携を充実させるために、更生保護施設の支援実態を明らかにすること、その実態に即した連携ガイドラインを作成することである。 2023年度は、更生保護施設における支援や連携の実態把握のための職員に対するインタビュー、施設訪問等による外部の機関や団体の施設への関与や連携の実態の把握を計画していた。インタビュー調査については、薬物専門職員あるいはかつて薬物専門職員であった3名、薬物処遇重点実施更生保護施設の施設長1名に実施し、更生保護施設に入所している薬物事犯者やその支援に対する施設職員の認識や協働の実態、施設の運営に関する課題を把握することはできた。しかし、予定していた調査対象者数にははるかに及ばず、更生保護施設の多様性、地域性を考慮すると、今後は協力が見込める調査対象者への依頼を増やしていく必要がある。更生保護施設に対する外部の機関や団体の関与の実態把握については、施設で実施された年間行事に参加し、同席されていた更生保護女性会、矯正施設、福祉系専門職養成所の教職員などと交流を図り、今後の有効な連携の可能性について模索する必要性を認識した。 また、2023年度内に更生保護事業法の一部改正が施行され、更生保護施設内で実施される処遇が多様化し、薬物依存に関しさらなる専門性が求められている現状から、法改正1年を経た時点での支援実態の量的、質的把握も課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インタビュー調査対象者の退職や急病、面識の乏しいインタビュー調査対象候補者との関係構築に時間を要しており、調査への協力を得ることが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
インタビュー調査対象者の確保のため、すでに実施した対象者からの紹介を得るなどして調査を進める。更生保護施設に関与している外部の機関や団体とも接触を試み、インタビュー調査によって連携の可能性を模索していく。更生保護事業法の一部改正による、更生保護施設における支援実態の把握のためのアンケート調査も実施する。
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