研究課題/領域番号 |
23K01952
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
大浦 智子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老年学・社会科学研究センター, チームリーダー (10581663)
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研究分担者 |
宮口 英樹 広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (00290552)
木下 亮平 大阪人間科学大学, 保健医療学部, 講師 (40881503)
有久 勝彦 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 准教授 (90711359)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 介護事故 / 事故防止 / 安全 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の意思を尊重して自立支援の理念のもとで活動する機会が増えるほど,転倒・転落などを含む危険事象が発生する可能性は高まる.ケアの個別化が求められる一方で介護人材不足が課題となっており,ケアの質の向上のためには介護安全教育は欠かせない.本研究は,個人・組織管理の観点から介護事故防止策を構築するために,高齢者介護施設におけるインシデント/アクシデントレポートの分析,時間制約下における危険予知能力とストレスとの関連を明らかにし,施設管理者らへのヒアリングをふまえ,臨床場面に即した科学的根拠のある介護事故防止システムの構築に寄与する.
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研究実績の概要 |
本研究は,介護事故の実態を明らかにするとともに,介護の模擬的環境における危険予知と睡眠やストレスを含む要因との関連を明らかにすることで,介護従事者の健康を守りながら介護事故を防ぎ,持続可能な介護システムの構築に寄与することを目的とする. まず,介護老人福祉施設2施設,介護老人保健施設1施設の過去2年間もしくは3年のインシデント/アクシデントレポートから事故の発生場所・内容を抽出し分類した.3施設のインシデント/アクシデント報告の書式が異なったため,2023年度は施設毎に分析を進めた.このうち,施設Aの詳細分析において,研修実施前後のインシデント/アクシデント件数や特性を記述し,インシデント報告が減少している時期にアクシデント報告が増加する傾向を認めた. 次に,視線の動きとストレスが危険予知能力に与える影響を解明するために,承諾が得られた介護職員に対し,TP-KYTとアイトラッカーを用いた視線分析,持続的ストレスを含む健康状態に関する質問紙調査,および唾液アミラーゼと脈波による即時ストレス・自律神経バランス測定を実施している.具体的には,事前に配布し記載された質問紙を回収し,唾液と脈波検査(1回目),次にウェアラブル式のアイトラッカーを装着しながらTP-KYTを実施し,最後に実施後の唾液と脈波検査(2回目)を行うものである(TP-KYT実施前のストレス状況と,TP-KYT実施前後における変化量を把握することで時間制約が与えるストレスの有無を確認するために,ストレスと自律神経バランスを測定する).当初の予定通り,手順確認のためのパイロット調査を経て,本調査にてデータ蓄積を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3施設のインシデント/アクシデントレポートの抽出を終え,分析に着手している.視線の動き・ストレス・危険予知能力に関する研究のデータ測定は,一部の機器での測定エラーを除きおおむね順調に進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
介護施設におけるインシデント/アクシデントの特性について分析を進め,結果の公表にむけて準備する.視線の動き・ストレス・危険予知能力に関する研究のデータ測定は,予定数(40~60名)にむけて継続する.
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