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液中プラズマを用いたインジゴ生成反応の発色制御による低環境負荷な染色技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K02003
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08030:家政学および生活科学関連
研究機関福岡県工業技術センター

研究代表者

堂ノ脇 靖已  福岡県工業技術センター, その他部局等, 課長 (80416528)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード繊維加工 / 液中プラズマ / インジゴ / インジカン
研究開始時の研究の概要

我が国の染色加工において高付加価値付与と持続可能性は重要な課題であり、藍染は両者を満足できる方法である。しかし、藍染は「スクモ作り」、「藍建て」など長時間必要で、かつ藍色のみにしか染めることができない。
本研究ではインジカンと酵素を用いて、穏和かつ迅速に低環境負荷な藍染の発色(色彩)制御を行う。具体的には保有技術の「トリプトファン発色」技術と液中プラズマを用いて以下の二つを行い、インジゴ以外の発色体Xを生成し、この収率を制御した新しい藍染の多色化を行う。
①芳香族アルデヒド誘導体を用いたインジゴ以外の発色体Xを生成
②液中プラズマを用いた芳香族アルデヒド還元体量によりインジゴと発色体Xの収率制御

研究実績の概要

染色加工において高付加価値付与と持続可能性は重要な課題であり、藍染は両者を満足できる。しかし、藍染は長時間必要で、かつ藍色のみにしか染まらない。本研究では藍葉に含まれるインジカンと酵素を用いて、穏和かつ迅速に低環境負荷な藍染の発色制御を行い、多色化することを目的としている。具体的には保有技術の「トリプトファン発色」でインジゴと異なる発色体Xを生成させ、液中プラズマを用いて芳香族アルデヒド誘導体とインドキシルの反応を優位に進行させ、収率を制御する。本研究では3つのサブテーマを計画し、令和5年度は主に1.について実施した。
「1.インジゴ以外の発色体Xの生成」 生地8種類、及びインジカン試薬を出発原料として発色性を検討した。芳香族アルデヒド誘導体は8種類を用いて発色性を検討した。
生地の発色は、マイクロ波により酵素を失活させた藍葉を抽出して、生地と冷凍保存した藍葉少量を加えて、室温中、3時間ロータリー攪拌した。この結果、ナイロン、アセテート、毛、レーヨン、絹に発色が見られ、インジゴ色が優位であった。しかし、生地の種類で発色性は異なり、例えば、o-バニリンのナイロンで緑-黄系、芳香族アルデヒド誘導体なしの0.1%酢酸添加で赤系に変化した。
インジカン試薬の発色では、上記の芳香族アルデヒド誘導体と酵素としてβ-グルコシダーゼを用いて、発色体Xを生成した。紫外可視分光スペクトルを測定したところ、全体的にインジゴ色を示す600nm付近のピークが優位であった。しかし、o-バニリンが最も変化が大きく、600nmが75%減少し、475nmが95%以上向上した。そこで、インジカン、β-グルコシダーゼ、o-バニリンの原料、発色体X、インジゴをHPLCにて測定した。この結果、この発色体Xは原料やインジゴとは異なるリテンションタイムで、全く新しい化合物であることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

3つのサブテーマ設定を行い、令和5年度は上記したように「1.インジゴ以外の発色体Xの生成」にて発色体Xが生成できること、インジゴ以外の化合物であることを確認した。「2.インジゴと発色体Xの収率制御」では、周波数、パルス幅、出力電圧を変化できる液中パルスプラズマ発生用電源の調査・選定・予備試験を行って機器の導入を行った。今後、o-バニリン以外の化合物を処理し、サブテーマ1.と連携して収率変化や色彩変化を調査する。「3.新規染色法による堅ろう度調査」については計画通り、実施なし。

今後の研究の推進方策

計画通り実施する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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