研究課題/領域番号 |
23K02005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
趙 ヒョンジュ 千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 特任研究員 (10840663)
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研究分担者 |
池井 晴美 千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 特任助教 (90760520)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | virtual reality / 自然景観 / 脳活動 / 自律神経活動 / 生理的効果 / 心理的効果 / natural landscapes / physiological effects / brain activity / autonomic nerve activity |
研究開始時の研究の概要 |
It is known that viewing natural scenery brings relaxation. However, urban dwellers have few opportunities to visit nature in their busy life. The study focused on VR, which can provide a sense of realism. Clarifying the physiological relaxation of VR-based natural landscapes helps to reduce stress.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、Virtual Reality(以下、VR)を用いた自然由来の視覚刺激がもたらす生理的効果を明らかにすることである。VRを用いた自然セラピーに関する研究は、計測プロトコルが確立していない新規分野である。そのため、令和5年度(2023年度)においては、VR機器使用の熟練に向けた練習、ならびに2024年度および2025年度の被験者実験に向けた検討を実施した。さらに、VRと自然由来の視覚刺激に関する最新の研究状況概観の把握を行った。 1)次年度の被験者実験で用いる最新のVR機器の選定・購入後、VR機器の操作方法の習得に向けて練習を行った。 2)以下の計測方法および実験プロトコルについて、検討した。 ①生理評価指標の選定、②生理評価の傍証として用いる心理評価指標の選定、③VR機器のヘッドセットと脳前頭前野活動の測定センサーを同時に装着する方法、④自然セラピー効果の獲得を目的とした適切な視覚刺激の提示時間の確定、⑤被験者の属性や人数等の確定 3)次年度の実験に用いる視覚刺激である「森」・「山」・「海」等の画像と対照として用いる「都市」の画像の検討を行った。 4)国内外のVRに関する研究状況を概観するため、関連研究文献を収集し、文献の精査・整理を行った。①自然関連、生理効果関連、視覚関連の検索キーワードを選定し、2018年以降に発行された論文について、Web of Scienceにて検索を実施した。②2021年に最新のVR研究をまとめた総説が発表されていたため、本総説を中心に、VRを用いた自然由来の生理的効果に関する概観を整理した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度(2023年度)においては、VR機器使用の熟練に向けた練習、ならびに2024年度および2025年度の被験者実験に向けた検討を実施した。さらに、VRと自然由来の視覚刺激に関する最新の研究状況概観の把握を行った。 一方、その過程において、VR機器使用の習熟に関して予想外の時間を要した。特に、学術誌掲載を見据えた実験プロトコルの作成において、本VR機器を実験系に落とし込む過程に困難が生じた。そのため「やや遅れている」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年(2024年度)においては、以下の通り、温湿度・照度を一定に調整可能な人工気候室内において、VRを用いた自然由来刺激の生理的リラックス効果に関する被験者実験を実施する。 1)刺激は、「森」・「山」・「海」等とし、VRディバイスを用いる。対照は、「都市」とする。 2)被験者は、30名の大学生とする。 3)生理指標として、脳活動は近赤外分光法を用いた左右前頭前野活動とし、自律神経活動は、心拍変動性による交感神経活動・副交感神経活動ならびに心拍数とする。心理指標として、簡易SD法およびPOMS2を用いる。
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