研究課題
基盤研究(C)
黒砂糖は、キャラメルや綿菓子などの甘く香ばしい香りと表現される。黒砂糖と米麹を原料にして、発酵させた醪を100℃付近で蒸留(常圧蒸留)して製造した黒糖焼酎は、黒砂糖の甘香がある。しかし減圧蒸留(醪温度約50℃で蒸留)では淡麗な酒質で甘香が弱くなる。このことから黒糖焼酎の甘香は、蒸留時の加熱反応で生じる香気成分や低温では蒸発しにくい揮発成分が大きく寄与していることが示唆される。そこで本研究では、常圧蒸留黒糖焼酎と減圧蒸留黒糖焼酎の揮発成分を比較することで、黒糖焼酎の甘香に寄与する香気成分を特定するとともにその生成メカニズムを明らかにし、甘香が増強した黒糖焼酎の製造を目指す。